solidarity – インドシナ難民、条約難民等の支援 –

 ベトナム戦争が終結(昭和50年4月30日)した直後から、インドシナ半島における政治的迫害により難民が陸路を伝い、あるいはボート・ピープルとして大勢逃れ出ました。やがて日本へもボート・ピープルが漂着したり、海上で救助されたりしてやって来るようになりました。しかし難民を受け入れるための国内スキームがなかった日本は第3国へ出国することを条件として一時上陸を認めるのが精一杯で、押し寄せる難民への対応に苦慮していました。

 昭和53年2月14日開催の衆議院予算委員会において、当時衆議院議員でもあった奥野誠亮理事長は政府側への質問という形を借り、「日本は経済大国としての地位を築きました。そうなってきますと、やはり世界のことにも心を配っていかないと世界から信頼を失う。協力というのは、利益を分かち合うばかりではなしに、犠牲をも負担し合うことはいうまでもありません。これから先、日本はいろいろな運命に遭遇していくことでありましょうけれども、アジアの心を失わないようにすることが大切なことだ思います。そうであれば、アジアで困っている国、困っている問題があれば、そこから目をそらすのではなく、場合によっては苦難をも分かち合おうとする姿勢が大事だと思うのであります」と持論を述べたうえで、「わが国に大量の異民族を受入れよ、と主張する気はありません。しかし少なくも難民の中で日本と特別な関係のあった人々を日本に受入れ、さしあたり定住を認めるぐらいの姿勢は打ち出してほしいと思います」と政府に要請しました。

 このことが嚆矢となり日本政府は閣議了解をもってインドシナ難民のわが国への定住受入れを決定しました。日本が所謂難民条約には未加入(その後昭和56年6月批准、昭和57年1月1日発効)で、難民に関する法律(その後「出入国管理法」を改正「出入国管理及び難民認定法」が昭和57年1月1日発効)が出来ていない状況での英断でした。そして政府は、当財団にインドシナ難民の定住事業を正式に要請しました。これを受けて昭和54年10月1日、アジア福祉教育財団難民事業本部が発足しました。

 爾来約40年の星霜を重ね、現在では条約難民や第三国定住難民に対する定住支援事業等を実施しています。それとともに難民問題への関心は多事にわたるようになりましたが、当財団は奥野誠亮氏の予算委員会での発言を引き継ぎ、日本定住難民の人たちに「日本に来てよかった」と感じてもらえるよう精励してゆきたいと念じております。

定住支援プログラム

難民の日本定住を円滑に進めるには様々な困難を克服しなければならない。RHQ支援センターで半年間、一定のメソッドに従い日本語学習、社会生活適応指導を実施。修了者には住まいの斡旋、就職の紹介をし自立までの過程を援助する。 (写真:RHQ 支援センター)

定住支援後のアフターケア

定住後も所謂難民の人たちは多くの悩みや問題に直面する。それは行政手続、医療、二世、三世との生活格差、家庭内問題など多岐にわたる。そのためには親身で柔軟な難民相談を行うことが重要である。 (写真:日本語教育)

「日本定住難民とのつどい」の開催

定住難民が安定した生活を営めるよう雇用や地域社会の受入れなど、一般の人にも広く理解を促す機会が必要。地域社会に根を張り模範的生活を築いた難民を表彰し励ますとともに、難民の雇用や自立支援に協力した人に感謝状を授与している。(写真:新宿区立新宿文化センター)

定住難民が記念植樹

かつて多くのインドシナ難民が定住するため励んだ国際救援センターを深く記憶に留めるため、センターに隣接する公園で難民有志と関係者が記念植樹。その碑文には「インドシナ難民の日本定住事業に感謝して」と刻まれている。(写真:品川区八潮にあるみなとが丘ふ頭公園)

【難民事業本部の事業】
・第三国定住難民、条約難民等(難民定住者)、およびインドシナ難民の定住促進のため、難民支援に関するさまざまな事業
・難民認定申請者に対する援助事業、セミナー等広報・啓発事業
・条約難民等の定住支援プログラム(日本語教育と生活ガイダンス、就職先や職場適応訓練のあっせん)

News:solidarity

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