~第2部「難民定住者との意見交換会」開催~
12月8日(日)、JICA地球ひろばにおいて「第45回日本定住難民とのつどい」を開催しました。
第2部として行った「第4回難民定住者との意見交換会」の今年のテーマは「難民コミュニティと地域とのつながり」とし、地域の他の団体のリソースを活用し連携し合うことについてグループ形式で意見を交わす場としました。土井佳彦さん(NPO法人多文化共生マネージャー全国協議会 代表理事)のファシリテーションのもと、難民コミュニティ・難民等支援団体・自治体等31グループからの参加者が意見を交わし合いました。
事例紹介においては、葛飾区「アディアベバ・エチオピア協会」のアベベ・サレシラシェ・アマレ理事が、地域でのコミュニケーションの手段としてのエチオピアや日本文化交流会、日本のボランティアの方との協働等について紹介しました。アベベさんは、「目標は独立したエチオピアコミュニティを作ることではなく、ともに生きる活動を促進しています」という言葉が印象的でした。
次に、中野区にある「鷺宮西住宅自治会」の山本徳太郎会長が、集合住宅での外国にルーツのある住民と古くからの住民との共生について模索する中で、多言語でのゴミ出しの情報発信や防災会の取り組みについて発表しました。「外国人住民をお客様にするのではなく同じ団地の住民同士協力してきたい」「ほかの自治会もきっと外国ルーツの団体と関わりを持ちたいと思っている。」と参加者にメッセージを送りました。
「アディアベバ・エチオピア協会」アベベ理事 「鷺宮西住宅自治会」山本会長
その後、グループワークとして、テーマである地域との協働の経験や方法について外国人住民が多く居住する自治体、支援団体、難民コミュニティ関係者から構成した6つのグループごとに話し合いました。全体共有の時間では、「地域に参画する前にまず生活の安定が不可欠である。またNPOなどが言葉や文化の面で地域社会と団体とを取り次ぐことは必要」「防災センターが行う防災訓練に参加していたが今では自分たちの活動に防災センターの人が講師として来てくれるようになった」「地域の日本人との意見交換会もあれば嬉しい」などの意見が出ました。
グループワークの様子
グループ発表 満員となった会場
最後に、第3部は意見交換会参加者や観覧者が繋がる機会として「交流会」を設け、盛会となりました。
事後アンケートでは、「外国ルーツの住民と日本の団体の両サイドからの具体的な取り組みを知ることができた」「難民の方の参加に加えて、多様な関係者が対等な立場で集まったことが良かった」などがありました。