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活動報告

「第46回日本定住難民とのつどい」 ~第1部 表彰式典~ 開催

 2025年11月30日(日)、JICA地球ひろばにて「第46回日本定住難民とのつどい(共催:新宿区、後援:難民対策連絡調整会議、出入国在留管理庁、文部科学省、厚生労働省、外務省、UNHCR駐日事務所、東京都)を開催しました。

表彰式典では、今年貢献された難民定住者、難民の雇用を支える事業主、支援団体に表彰状または感謝状を授与しました。また、共催者の新宿区長、後援の出入国在留管理庁長官、外務省総合外交政策局長、UNHCR駐日代表より祝辞を、内閣総理大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣よりお祝いのメッセージをいただきました。

 

今年貢献された難民定住者、難民の雇用を支える事業主、支援団体の功績とスピーチをご紹介します。

 

 

 

難民定住者:NING SAN HUAI(ニン サン ホイ)さん

 

 受賞理由:日本政府の第三国定住制度による難民の受入れにより2017年来日。継続的に日本語学習に取り組み、高めた日本語力を職場でいかんなく発揮し、勤勉さと実直な性格も相まって上司や同僚から高い評価を受けている。 また、難民当事者と受入れホスト社会による意見交換会に出席し、自らの立場から、外国人が地域社会に根差して生きる実態について発表したり、日本政府が製作する第三国定住制度の広報ビデオに出演し地域社会に定着した実践例の一人として、一時滞在国に避難している難民に向けたメッセージを発信するなど、日本社会が難民を適切に保護するための協力を惜しまない。

 

スピーチ:みなさん、こんにちは。 私は、第三国定住制度で、日本に来て8年目になります。 今も、自分が、日本語を話して、日本で働いていることを、夢のように思うことがあります。 日本は自分にチャンスを与えてくれました。もし、まだマレーシアにいたとしたら、今のような幸せな生活はできなかったと思います。 私に生きる希望を与えくれた日本に、私は、すこしでもお返しをしたいと思い、『アジア福祉教育財団の意見交換会に出席して、第三国定住制度で来た難民として意見を言ったり』、『政府の広報ビデオに出演して、第三国定住制度で日本に来て、仕事をして自立することの意味を説明したり』しました。 私の活動が評価され、今日は、すてきな賞をいただくことができました。この賞は、私だけの力ではなく、いつも私を支えてくれる主人と、私に働く場所を与えてくれたユニクロのおかげです。今、すべてのみなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。 

 

 

 

難民雇用事業主:三井物産流通グループ株式会社

物流ユニット 常温共配本部東北・首都圏運営部 常温市川センター センター長 海邉孝さん

 

受賞理由:第三国定住難民の雇用に協力し、2017年から2024年まで第三国定住で来日したミャンマー難民を継続的に雇用し、現在11名が勤務中。ミャンマー人従業員を迎えるにあたり、それまで日本人従業員だけに通じる「暗黙知」や「伝えた(伝わった)つもり」を見直し、意思の疎通と確認の徹底を導入したり、ミャンマー語の標語を掲示するなどし、常に創意工夫を重ねて定着を図っている。また、従業員の出産や育児のための休暇取得の促進、保育所の送り迎えの時間にも配慮した職場環境を提供することで、制度を利用したミャンマー人従業員も安心して子育てができている。

 

スピーチ:初めに、46回目を迎える賞に名を連ねさせて頂ける機会を頂けたこと、心より御礼申し上げます。また、関係者の皆さまのご支援とご理解に深く感謝申し上げます。当センターにおけるミャンマー国籍11名の受け入れについて、取り組みの概要と成果をご紹介いたします。この取り組みは、当社ミッション、ビジョン、バリューのバリューをまさに実践的な価値を体現する取り組みとなりました。バリューは4つございます。「新たな挑戦を楽しもう」「多彩な個から共創を」「敬意をもって誠実に」「変化の波を乗りこなせ」です。最初に直面した課題は、言葉の壁でした。日本語が十分に通じない中で、業務を円滑に進めるために、ミャンマー語の掲示物を作成するなど、現場で様々な工夫を行いました。しかし、想定以上に良かったことも多くありました。仕事に慣れてくると、彼らの生産性は日本人メンバーを上回る場面もあり、作業の精度も非常に高いことが分かりました。また、配置にあたってはご本人たちの希望をできる限り尊重し、やりがいを持って働いていただけていると感じています。この経験を通じて、私たちは「多彩な個から共創を」というValueの本質を実感しました。異なる文化や背景を持つ方々とともに働くことで、職場に新たな視点と活力が生まれています。受け入れにあたっては、現場のメンバー全員が「敬意をもって誠実に」接する姿勢を持ち続けたことが、信頼関係の構築につながったと感じています。この取り組みは、単なる労働力の確保ではなく、人と人とのつながりを育む大切な機会でもあります。今後も、変化を恐れず、誠実に、そして楽しみながら新たな挑戦を続けてまいります。

 

 

 

支援団体:Harmony Sisters Network

 代表 春成カディーザさん(中央)

 

受賞理由:2020年の設立時より、日本社会で孤立しがちなムスリム難民女性や子どもを対象に、母語と日本語を活かした多言語相談、学習支援、健康講座、交流活動などを行っている。 近年は、ロヒンギャ民族の理解を深めてもらうための講演会や親子学習会を実施するなど複数のプロジェクトを展開している。 こうした様々な取り組みが実を結び、支援を受けた女性たちが中心になり新規のプロジェクトを担うなど、支え合いの循環が広がってきている。 地域におけるマイノリティに希望を与え、社会参画の機会の拡大に寄与している。 

 

スピーチ:このたびは、このような素晴らしい賞をいただき、心より感謝申し上げます。Harmony Sisters Network の歩みは、2015年、地域で孤立しがちな外国人や難民の家族を支える活動から始まりました。病院への付き添い、学校の面談の通訳、子どもたちの宿題の手伝い、役所や学校から届くお知らせの説明など、日常生活の小さな支援を一つひとつ重ねてきました。その経験を通して、言葉や文化の壁を越えて安心して暮らせる社会をつくりたいという思いが強くなり、現在は、女性たちの日本語教室や、子どもたちが母国の言葉と文化を学ぶクラス、そして地域の皆さんとつながる交流会などを開催しています。私たちは、難民である当事者が中心となり、「支援を受ける側」から「支援する側」へと変わり、自立と共生を目指して歩む女性たちの会です。女性には社会を変える力があると信じ、これからも前向きに活動を続けてまいります。この賞は、私たちの努力と歩みを支えてくださったすべての方への励ましです。心より感謝申し上げます。

 

共催者挨拶、祝辞、祝電の全文はこちらからご覧ください。

 

当日の様子は、YouTube(☜こちらをクリック)にてご覧いただだけます。

 

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