PEACEへの資金援助(母語学習)
低学年クラス
毎週土曜の午後、ミャンマーにルーツを持つ日本生まれの小学生を対象とした、ミャンマー語の学習が行われています。この子どもたちは、日本語を母語として日常の生活を送っているため、学校で授業を受けたり、遊んだりすることには問題が見られませんが、アイデンティティの確立や親との会話に問題が出てきています。
その解消を目指し、ミャンマー語の先生(祖国では国語の先生)が、厳しく優しく2時間を使ってミャンマー語の指導を行っています。テキストはオリジナルのテキストを準備し、文字の書き方、読み方など初歩から始めています。子どもたちのもつ柔軟性を活かし、ミャンマー語をどんどん吸収し、親との会話も少しずつ通じるようになり手ごたえを感じているようです。
ここでは小学校低学年の児童を中心に、3年間でミャンマー人の小学校1年生レベルにまでミャンマー語が使えるように、効果的な学習が得られるように工夫をしています。
工夫1)学習を希望する子どもに対してまず親と面接をし、通学時には親が付き添う事(電車などを使い通う子がほとんどのため)、家での学習に協力する事を約束し、学習が開始されます。
工夫2)先生が一人一人に連絡帳を使って子どもの宿題を与え、学習の様子を知らせ、家庭と一緒にミャンマー語の習得を目指します。(親は連れてきたら外で終わるのを待っています)
家族の協力も得て、毎日家庭で使うことにより子どもたちの学習はぐんぐん上がっているだけでなく、大人は連れてきた授業の間に井戸端会議を行い、親同士の連携も取れるなど相乗効果も出ているようです。授業の後には得意気に単語をいくつも披露したり、日本語ではっきりと「僕はミャンマー人だ!」と叫ぶ子供たちはアイデンティティの心配は要らないよ、と言われているようでした。またこのクラスを運営しているマリップさんによると、「日本語、英語、ミャンマー語を話せるようになり、通訳ができるようになれば日本の財産にもなります。」と将来に向けての希望を話してくれました。教室を視察した日は、9名の低学年の子と3名の高学年の児童が参加していました。
高学年クラス 先生からの連絡帳