愛と別冊愛

愛が創刊されたのは1976年10月であり、2021年2月までに合計44号が発行されています。愛の創刊号はモノクロA5版全28ページであり、第4４号のカラーA4版全68ページと比べると隔世の感がありますが、それでも発行目的は、創刊時から一貫していて、当財団の年間活動を報告して広く一般の理解を得ることにあります。

別冊愛は比較的新しく、2016年2月に第1号が発行されました。別冊愛は、愛よりも自由な編集方針で作られており、著名人の対談、アジア諸国に関する外交官の寄稿、マンガによる難民問題の解説など幅広いトピックを掲載しています。

なぜ、当財団の広報誌が「愛」という名称になったのかは明らかではありませんが、創刊号には、「創設時の初志に沿ってベトナムを始めとするアジアの孤児に対する温かい愛の手をさしのべる・・・」と記されています。また、1980年12月19日の松田竹千代当財団初代理事長の葬儀における奥野誠亮第二代理事長の弔辞の中で、「人類愛と正義感にあふれるあなたの行動力を・・・・」とあるので、やはり、当財団の設立趣旨である「アジア諸国の孤児、母子、難民など恵まれない人々に対して支援の手を差し伸べる」という博愛の精神を表すものと思われます。ちなみに、創刊号から第8号までのタイトルは、「あなたの愛の手を」であり、その後は「愛」だけとなりました。

なお、財団のシンボルマークでも円のなかに愛が使われています。これは、「地球」「宇宙」「和」を意味する円の中に愛を配し、円外にわずかに出ているのは「世界に、あふれる愛を！」という願いを表しています。

愛は1995年度より、別冊愛は2016年度より日本宝くじ協会の社会貢献広報事業として助成を受け作成されており、広く、官公庁、研究機関、国内の図書館、難民支援団体などに配布されています。

刊行物はこちら

50年間のあゆみ　そして、これから

（財団設立50周年、難民事業本部設置40周年）

この冊子は、2019年12月、タイトルの通り当財団設立50周年、難民事業本部設置40周年を記念して発行されました。当財団の名称が未だ「ヴィエトナム孤児福祉教育財団」であった半世紀前の活動ぶりや、設立から10年後の1979年に政府委託事業を受託し、「難民事業本部」を設けてインドシナ難民の日本定住促進を開始するに至った動きやその後の進展などについて、写真や図表入りで詳しく記載されています。