招聘事業
2024.11.29
アジア福祉関係者の招聘 活動実績
アジア福祉教育財団では、アジア17の国・地域(注)から社会福祉事業に従事する官民の関係者を約1週間の日程で日本に招聘し、社会福祉関連の研修や、日本に対する理解を深めてもらうためのプログラムを実施しています。この事業は1978年より基本的に毎年複数回実施されており、2019年度末までに118回、延べ1943名を招聘しました。(注)インド、インドネシア、カンボジア、シンガポール、スリランカ、タイ、ネパール、フィリピン、パキスタン、バングラデシュ、ブータン、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、モンゴル、ラオス、台湾。なお、韓国は2011年より中断。最近の招聘2020年度は、残念ながら新型コロナ感染症のために招聘事業を実施することができませんでした。直近の2019年度を例にとると、同年4月にはインド、インドネシア、タイ、ベトナム、台湾から福祉事業関係者をそれぞれ3名ずつ計15名を1チームとして招聘し、5月にはカンボジア、スリランカ、ミャンマー、モンゴル、ラオスから同じく3名ずつ計15名を招聘しました。2019年度のテーマは「障がい者に対する福祉」であり、参加者は、東京では厚生労働省社会・援護局を訪問して日本の障がい者福祉政策に関する説明を受けたほか、日本財団のパラリンピック関連施設や特別養護老人ホームなどを視察し、地方では、「奈良県立障害者総合支援センター」、宝山寺福祉事業団の「障害児福祉センター」、オムロンの「京都太陽の家」などを視察しました。また、日本理解のためのプログラムとして、東京では国会、赤坂迎賓館、国立東京博物館などを訪問したほか、生け花や茶道のデモンストレーションに参加し、地方では、奈良市長へ表敬訪問したほか、金閣寺、東大寺、興福寺、平城宮跡などを参観しました。日本財団の パラリンピック・サポートセンター大和ハウスの介護ロボットなど展示場国会議事堂の視察財団での研修特別養護老人ホーム訪問平城京跡大極殿にて財団では、招聘日程の最終日に参加者全員を対象とするアンケート調査を行いましたが、概ね全ての参加者が財団への感謝を述べるとともに、①今回の招聘で学んだことは自国での障害者福祉業務に役立つ②招聘によって日本への理解が深まり、親近感が増したと回答しています。他方で、一部の参加者からは、③各国の参加者が福祉問題について相互に意見交換を行う機会を増やして欲しい④帰国後も各国の参加者が連絡できるようなネットワークを構築して欲しいなどの意見もありました。今後の招聘事業についてこの招聘事業が始まった1978年当時は、日本はアジアにおける社会福祉行政の殆ど唯一の先進国であり、また、日本への渡航も現在ほど簡単ではなかったので、各国の福祉関係者を招聘して日本の社会福祉制度を紹介し、対日理解を深めてもらうことには大きな意義がありました。しかし、40年以上が経過した今日では、アジアの多くの国、地域は社会福祉分野でも大きな発展を遂げており、日本を訪問する人々の数も飛躍的に増大しています。また、IT技術の進歩からオンラインによる連絡や情報取得も、簡単かつ迅速に行えるようになりました。こうした時代の変化に対応するため、財団では、これまでの招聘事業によって得られた知識・経験や人脈を踏まえた上で、事業内容の見直し、招聘対象国の拡大、ネットワークの再構築などを鋭意検討していく所存です。
招聘事業
2024.08.13
第1回及び第2回 「特別招聘」参加者によるJoint Re-unionの開催
2024 年 8月1日、オンライン上にて2023年9月実施の第1回特別招聘と2024年4月実施の第2回特別招聘の参加者が一堂に集い、2025年から始まる「新しい招聘プログラム」に向けて話し合いの場を持ちました。 当日のプログラムは、参加者代表によるプレゼンテーションに続き、ファシリテーターを介して2025年のプログラムのテーマについて各国の参加者との間で意見交換を行いました。2025 年からの 「新しい招聘プログラム」のテーマの候補としては、 ・高齢者が感じる孤独感を解消し、 ・障がいを持つ人々が孤独を感じないように看守り、 ・少子化が進む家庭での子供の孤立を防ぎ、・自然災害への対策と被災地の救援など について、活発なディスカッションがなされました。第1回特別招聘参加者とは2024年の1月に実施したオンラインミーティングから7ケ月振りの再会であり、第2回特別招聘参加者とは4月に実施したため4ケ月振りの再会で、今後もこのネットワークを強化し、定期的に協議の場を持ちつつ「新しい招聘」の在り方を考えていく所存です。
招聘事業
2024.05.13
第2回特別招聘プログラムの実施
4月22日~同月25日まで、インドネシア、マレーシア、ラオス、台湾の3か国 1地域から各2名を招聘し、昨年9月に続き、2回目の特別招聘プログラムを実施しました。 この特別招聘では、従来のプログラムとは内容を大きく変え、財団側からは「アジア諸国が今後向き合うこととなる課題」を取り上げたセミナーを行い、各国代表からは「現下の課題」を取り上げたCountry Reportの発表がなされました。 セミナーでは各国に共有できるような問題として「世界とアジアの人口推移」、「Infection and Injustice(感染症とその対応と課題)」、「日本の社会保障」などについて、各分野の専門家によるプレゼンテーションとディスカッションが行われました。 また各国のCountry Reportでは、「Towards a Stronger Social Protection System (Indonesia)」、「Social Protection in Malaysia」、「Situation of Social Work in Lao PDR」、「The Development of Policies and Services for People with Disabilities in Taiwan」 と題し、各国ならではの興味深い課題が発表され、後に活発な意見交換がなされました。 施設見学として、羽田イノベーションシティにある「藤田医科大学東京 先端医療研究センター」を訪問しました。ここではセンターと企業とが共同研究する最新鋭の機器や、精密健診、先端医療、活動長寿医療、先端リハビリテーションなどの現場を見学しました。 特別招聘プログラムでの成果をもとに、2025年中の開催を目指すの通常招聘プログラムに向けて招聘者とオンライン・ミーティングを実施し、研修テーマを策定していくことを予定しています。
招聘事業
2023.10.13
特別招聘の活動報告
2023年9月11日~9月15日までインド、カンボジア、スリランカ、タイ、台湾、フィリピン、ベトナム、ネパール、モンゴルの8カ国・1地域から各2名を招聘し、4年ぶりにアジア福祉教育財団の特別招聘プログラムとして開催した。 この招聘では、従来の招聘プログラムとは内容を大きく変え、財団側からはアジア諸国が今後向き合うこととなる課題を取り上げたセミナーを行い、各国代表からは現下の課題を取り上げたCountry Reportの発表がなされた。セミナーでは人口問題と高齢化、感染症の対応、福祉及び災害時の制度など各国に共有できるような問題について、またCountry Reportでは、各国ならではの興味深い課題が発表され、後に活発な意見交換がなされた。 2025年より開催となる「新たな招聘プログラムの在り方」についても、様々な意見が提示され、セミナーの場に加えて、理事長主催の夕食会でも闊達に意見交換がなされた。また招聘者の帰国後のアンケートでも、意見交換の時間が足りなかった、もっと議論したかった等の積極的な意見がもたらされた。 なお、当財団では2024年4月には今回(2023年9月)に招聘できなかった7カ国を対象とした招聘を実施し、今回と同様のセミナー及び意見交換を行うことを計画している。
招聘事業
2023.08.09
~Part2~2024年4月 第2回特別招聘の招聘対象各国の駐日大使館等訪問
当財団では2024年4月に第2回特別招聘を計画しています。この招聘ではアジア各国の福祉分野の有識者を招聘してセミナーや対話を通じて今後の招聘の在り方について検討していく予定です。前回の報告→https://onl.bz/267GqYE今回は第2弾としてマレーシア、インドネシア、ラオス、台湾の各駐日大使館等の様子の報告です。各国の大使館はそれぞれの国の雰囲気だけでなく、使用しているスパイスなどの香り、工芸品なども多く置いてあり、五感が刺激されます。 【駐日マレーシア大使館】 【駐日インドネシア大使館】 【駐日ラオス大使館】【台北駐日経済文化代表処】
招聘事業
2023.08.02
第2回特別招聘(2024年4月開催)の招聘対象各国大使館訪問
当財団では、2024年4月に第2回特別招聘を計画しています。 当財団にとり、招聘事業は40年以上続いて来た重要な事業ですが、2023年と2024年は「特別招聘」として招聘事業の中身を見直すべく招聘者の皆さんと討論し、今後のネットワーク作りを進めていきたいと考えています。このため当財団では7月から招聘対象国の駐日大使館を訪問し、同国からの招聘者の人選をお願いしております。 今回は第1弾としてシンガポール、パキスタン、バングラデシュ各駐日大使館の様子の報告です。各国の大使館はそれぞれの国の雰囲気を出しており、訪問するだけで各国の様子を垣間見ることができます。
招聘事業
2019.05.29
118回アジア諸国社会福祉関係者招聘(2019年5月)
当アジア福祉教育財団では、アジア諸国において孤児、母子などの福祉事業に従事している関係者を日本に招聘し、日本と被招聘国相互の交流と啓発を図り、アジア諸国の福祉対策の向上に資するため、昭和53(1978)年以降、社会福祉関係者招聘事業を実施しています。 2019年5月22日から29日までカンボジア、ラオス、モンゴル、ミャンマー、スリランカの社会福祉関係者を招聘し、講義、施設視察、日本文化体験等の研修を行いました。研修の詳細をご紹介いたします 被招聘者 カンボジア 社会問題・退役軍人・青少年更正省の皆様被招聘者 ラオス 労働社会福祉省の皆様被招聘者 モンゴル 社会福祉・労働省の皆様被招聘者 ミャンマー 社会福祉再定住の皆様被招聘者 スリランカ 主要産業・能力向上省の皆様5月23日 オリエンテーション今年の研修テーマである「身体障害者支援」に関わる講義や視察先を事務局長より紹介する 5月23日 元厚生労働省幹部より日本の社会福祉行政についての講義5月23日 藤﨑一郎理事(元駐箚アメリカ大使)より日本をとりまく問題とその対応についての講義5月23日 社会福祉法人福田会 都市型経費老人ホームおよび認知症高齢者グループホーム視察5月23日 華道体験5月23日 茶道体験5月23日 歓迎レセプションの主催(於:シェラトン都ホテル東京 マグノリアの間)5月24日 大和ハウス工業視察 介護ロボット体験5月25日 日本財団パラリンピックサポートセンター視察5月25日 日本財団パラアリーナ視察5月26日 団員相互の意見交換会 各国のプレゼン後、JICA職員、筑波大学准教授も参加し活発な意見交換が行われた5月26日 金閣寺視察5月27日 社会福祉法人宝山寺福祉事業団(障害児福祉センター) 視察5月28日 平城宮跡視察5月28日 奈良県立障害者総合支援センター視察5月28日 理事長主催Farewell Partyにて総括報告会を行う
招聘事業
2019.04.17
117回アジア諸国社会福祉関係者招聘(2019年4月)
当アジア福祉教育財団では、アジア諸国において孤児、母子などの福祉事業に従事している関係者を日本に招聘し、日本と被招聘国相互の交流と啓発を図り、アジア諸国の福祉対策の向上に資するため、昭和53(1978)年以降、社会福祉関係者招聘事業を実施しています。 2019年4月10日から17日までインド、インドネシア、台湾、タイ、ベトナムの社会福祉関係者を招聘し、講義、施設視察、日本文化体験等の研修を行いました。 研修の詳細をご紹介いたします
難民支援
2024.11.29
難民コミュニティへの支援 支援実績
アジア福祉教育財団では、新型コロナウイルス感染症の影響受けて生活に困窮している難民や定住者の皆さんに対し、2020年度と2021年度の2回にわたり、民間の支援団体や定住難民コミュニティの自助団体等への資金援助を通じて、食糧や日用品を供与する支援を行いました。第1回の支援第1回の支援は2020年5月から9月にかけて行われました。11の支援団体・自助団体等から12件申請があり、財団事務局と担当理事によって厳正に審査した結果、6団体7件を承認しました。供与物品は、それぞれの支援・自助団体によって多少の差はありますが、概ね米、乾麺、缶詰、調味料、マスク、消毒用アルコールなどで、ベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマーの難民コミュニティを中心に884世帯約1500人に供与されました。供与総額は11,294,400円になります。支援実績[caption id="" align="aligncenter" width="572"] かながわ難民定住支援協会との署名式[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="575"] 日本国際社会事業団との署名式[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="574"] ミャンマー難民への支援[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="573"] ベトナム難民への支援[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="575"] 食糧の袋詰め作業[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="577"] カンボジア難民への支援[/caption] 第2回の支援第2回の支援は2021年4月から始まりました。聞き込み調査の結果、多くの難民コミュティではコロナ感染も発生していて、被害は昨年よりも深刻であることが判明したからです。財団では、4月末から5月末まで支援・自助団体の募集を行い、以下の9団体の申請を承認しています。支援総額は11,691,200円で、支援対象者は8月20日時点で約2,790名となりました。各団体による食料等の配布は6月から開始されました。支援実績 [caption id="" align="aligncenter" width="574"] 日本在住ベトナム人協会による支援物資梱包作業[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="571"] 日本在住ベトナム人協会による支援物資調達作業[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="575"] 本在住ベトナム人協会からの支援物資を受け取る実習生[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="575"] かながわ難民定住援助協会からの支援物資を受け取る定住者[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="574"] カンボジア子ども支援センターからの支援物資を受け取る定住者[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="574"] カトリック伊勢崎教会付属ベトナム人コミュニティによる支援物資の配布[/caption]
難民支援
2024.11.28
パスウエイズ・ジャパンへの資金援助 -アフガニスタン退避者等への日本語教育支援-
公益財団法人パスウェイズ・ジャパンでは、一定の日本語力を身に付け、就職活動中、あるいはこれから就活を行う予定の難民の背景を持つアフガニスタン退避者等が、日本での就職に必要な、また日本独特の就活に必要な知識やスキルを身に着け、目指すキャリアに応じた就活をすることができるよう、就活のためのオンラインによる日本語講座を開講しています。私たちアジア福祉教育財団は、難民の背景を持つ方々が日本での生活基盤を安定させることが包摂社会創生への第一歩になると考え、活動へ資金援助を行っています。 日本語講座は、「しごとの日本語(初級)」、「N3(日本語能力検定試験3級)対策講座」、「フォローアップ講座」の3種類です。11月18日、私たちは「N3対策講座」のオンライン授業を見学させいただきました。受講者は7名で、オンラインで行うことのメリットが活用され、岐阜や沖縄から参加する方もいらっしゃいました。熟練した日本語教師が、受講者のJLPT(日本語能力検定試験)の受験を目指し、肯定文と否定文、対義語などの問題を出しながらポイントを絞って指導していました。問題を解くだけでなく、発話する機会も多く設定されており、受講者が熱心に課題に取り組んでいる様子がオンラインの画面からも伝わってきました。 このプログラムの特徴は、講座を修了すると就職の面接、履歴書作成の指導を行うフォローアップにも取り組むということです。
難民支援
2024.11.12
Harmony Sisters Networkへの資金援助(母語、英語教室)
英語のオンライン学習 Harmony Sisters Network(ロヒンギャを中心にした女性のグループ)による子どもたちへの英語、ロヒンギャ語、ミャンマー語のオンライン学習に対し、アジア福祉教育財団は資金援助を行っています。10月8日に英語、10月21日にロヒンギャ語・ミャンマー語のオンライン学習に参加しました。夜20:30から30分間、20名前後の子どもたちが参加しています。夕方はそれぞれが宿題教室に参加、夕食、お祈りのためモスクへ、その後にオンライン学習となるため時間が遅く、低学年は眠い目をこすりながら、それでも楽しそうに取り組んでいました。学年が異なる小学生をオンラインで集中力をキープするのは大変そうでしたが、それぞれの先生が工夫して楽しく授業をしていました。 参加した大人は、2つの言語(ロヒンギャ語が得意な人は英語とミャンマー語、ミャンマー語が得意な人は英語とロヒンギャ語等)を一度に習得することが難しく、頭の柔らかい小学生に置いて行かれる学習状況のようです。 母語の学習は単に文化の継承だけでなく母語であるロヒンギャ語を取り戻し、アイデンティティを確認する作業でもあることと分り、アジア福祉教育財団の助成金が有意義に活用されている一面に触れることができました。 子どもたちは日本で暮らさざるを得ない両親の想いを今はまだ完全には理解していないかもしれませんが、自分のルーツに興味を持ち、自身のアイデンティティを形成するきっかけになることを願っています。 アッサーラアリクム アル ナーム なおこ (こんにちは。私の名前はなおこです)
難民支援
2024.10.30
日本在住ベトナム人協会(VAJ)への資金援助(日本語能力向上講座)
アジア福祉教育財団は、NPO法人日本在住ベトナム人協会(VAJ VIETNAMESE ASSOCIATION IN JAPAN)に対して「日本在住ベトナム人コミュニティの次世代リーダー育成プログラム(以下、「育成プログラム」)」と「ベトナム人向け日本語能力向上プログラム(以下、「日本語能力向上プログラム」」の2活動へ資金援助を行っています。 VAJが行う「日本語能力向上プログラム」の活動の目的と活動内容は、以下のとおりです。 目的:日本の生活に不可欠な日本語力を、職場、地域交流、家族間など様々な場面、能力に応じて習得またはレベルアップを図るため「日本語能力向上プログラム」を実施し、以下の1)~3)の効果を上げる。1)ベトナム人コミュニティの中での日本語習得の必要性の意識を高める2)高齢者、主婦、就労者、学生など幅広い対象に、日本語能力試験(JLPT)資格の獲得を促す3)上位資格保有者の増加によりにコミュニティ全体の日本語能力を底上げする 活動内容:〇開催期間は9月23日から11月17日まで〇全てのクラス開催時間は21:00から22:15まで〇クラス編成N2: 月曜日(聴解)、水曜日(読解)、木曜日(語彙・文法)N3: 土曜日(語彙・文法)、日曜日(聴解)N4: 火曜日(聴解・会話)、木曜日(語彙・文法)、日曜日(読解) 2024年10月24日、「日本語能力向上プログラム」のN2クラスとN4クラスのオンライン授業を視察しました。参加者数はN2クラス19名、N4クラス16名で、どちらのクラスも、ベトナム在住の日本語教師が、JLPTの受験を目指し、過去問を使ってポイントを絞って指導していました。教える側も教わる側も両方がベトナム人なので、特に習熟度が低いN4クラスでは、日本語教師がベトナム語で補足説明をして、理解を促進するなど、受講生全体が理解できるよう取り組まれていました。受講生も集中し、熱心に課題に取り組んでいる様子がオンラインの画面からも伝わってきました。 このVAJの「日本語能力プログラム」の特徴は、ベトナム在住のベトナム人日本語教師を活用していること、受講生が日本在住者とベトナム在住者が混在していて相互に一定の刺激を受けつつ、一体性があるクラス授業が展開されているところにあります。
難民支援
2024.10.25
NPO法人在日カンボジアコミュニティ(CCJ)への資金援助(防災意識向上講座)
今年度、アジア福祉教育財団は難民コミュニティ団体に対する資金援助事業として、NPO法人在日カンボジアコミュニティ(CCJ)が実施する防災意識向上学習に助成をしました。この事業は、CCJのメンバーが、日本でどのような災害が起こりえるか学び、備えるべき防災グッズを用意し、災害発生後どう行動するかを学び、意識することで、平常時からそれぞれが家庭やコミュニティで実践することを目的としています。10月20日、神奈川県総合防災センターにおいて体験実習が行われ、コミュニティからは第一世代から第三世代の子どもを含む約35人が参加しました。センターの職員とクメール語通訳者の案内を受け、震度7に相当する揺れの体験、台風時に想定される風、消火器を使った消火疑似体験、火事の際の煙などを体験しました。参加者からは「地震の揺れは怖かった。家の中で家具が倒れないように見直ししたいと思う。」「水や携帯トイレなど普段から常備しておきたい。」「煙を吸わないためには体勢を低くしないといけないことが分かった。」など感想があり、この学習会が防災を考えるきっかけとなっていました。 熱心に体験に参加するコミュニティの皆さん
難民支援
2024.10.21
カンボジア文化センタークメールサマキ協会への資金援助(日本語教室)
授業風景 今年度、アジア福祉教育財団は難民コミュニティ団体に対する資金援助事業として、(一社)カンボジア文化センタークメールサマキ協会(代表:成瀬可顕氏)が実施する日本語教室事業に助成を決定しました。この事業は日常生活に必要な日本語を学ぶことにより、日本の習慣を理解し地域住民との交流をはかるために、神奈川県愛川町にあるクメールサマキ協会の事務所に設けられた教室にて、毎週日曜日の午後に開催されています。視察した10月13日は連休中にも拘わらず近隣の技能実習生、日本人の配偶者を持つ方、カンボジア難民定住者が呼び寄せた方、クメールサマキ寺院の僧侶の総勢10名が和やかな雰囲気のもと熱心に日本語の基礎を学んでいました。講師によると、この教室は日本語の基礎を学ぶことを目的にしていますが、模擬試験の結果はN4も目指せるほどのレベルに達しているとのことでした。 講師の神山さんによる日本語教室の様子
難民支援
2024.09.19
日本在住ベトナム人協会への資金援助(事業視察報告)
アジア福祉教育財団は、NPO法人日本在住ベトナム人協会(VAJ VIETNAMESE ASSOCIATION IN JAPAN)に対して「日本在住ベトナム人コミュニティの次世代リーダー育成プログラム」と「ベトナム人向け日本語能力試験育成プログラム」の2活動へ資金援助を行っています。 VAJは、1983年に設立され、コミュニティの相互協力の強化、ベトナム民族の文化・言語・伝統の維持発展、日本において善良な生活を行い、諸団体と協力し日本社会の秩序・平和・発展への貢献等を目的に活動しています。近年の日本社会の情勢の変化やベトナム人留学生・技能実習生の来日急増等の影響を受けて、在日ベトナム人コミュニティも大きく変わっており、VAJは、いくつかの課題に直面しています。1)世代間のギャップ2)若者たちのコミュニティ活動への参加意欲の欠如3)急増している留学生・技能実習生にかかわる問題の山積4)VAJの組織能力不足 VAJは、これらの問題を解決するために、若手幹部のリーダーシップ能力、問題解決能力、コミュニケーション能力を高める必要性を感じ、昨年から「次世代リーダー育成コース」を実施しています。昨年のコースを修了した多くの若者が、VAJの活動の企画・実施に加わり、ネットワークの輪も広がるなどの効果がみられたため、今年も引き続き、この活動に対してアジア福祉教育財団が資金援助を行いました。 次世代リーダー育成プログラムはオンラインによる講義6回と合宿セミナーで、内容は以下のとおりです。 【講義】1.自己紹介と現状課題の整理、社会活動と幸せな生活2.日本語の教え方3.有効な時間管理4.日本企業文化・適応して快適に働く方法5.社会活動プロジェクト立案・運営方法6.歴史上の若者の改革者から得られた教訓【合宿セミナー】問題解決、チームビルディング、VAJの今後についてアクションプラン作成・発表 9月14日(土)に、財団スタッフが、「日本在住ベトナム人コキュミニティの次世代リーダー育成プログラム」の講義2を視察しました。若手幹部の約15名が参加し、講師のプロの日本語教師から「日本語の学び方・教え方~JLPT(日本語能力試験)の学習効果を上げるために教師・学習者ができること~」について2時間半のオンライン講義を受けました。講師から学習リソースは何を使っているか質問があり「反復練習のためのQuizletアプリ」や「RIKIシン先生のYouTube」などが挙げられ、講師が使いやすい教材を推薦する場面もありました。また、模試試験を受けるメリットとして、「試験時間の把握ができる」「間違った問題や分からない質問を確認するため」が挙げられたほか、同じ問題を3~4回繰り返すと一層効果があると講師から助言を受けました。この研修を受けたN1やN2の資格をもつ若手幹部が、後輩のベトナム人の日本語力の向上のために、日本語能力試験対策の支援をできるようになることが期待されています。
難民支援
2024.09.09
カンボジア文化センタークメールサマキ協会へ資金援助(労務問題等相談会)
今年度のアジア福祉教育財団の難民コミュニティ団体に対する資金援助事業として、(一社)カンボジア文化センタークメールサマキ協会(代表:成瀬可顕氏)の実施する労務問題等相談会事業に助成を決定しました。この事業は神奈川県愛川町にあるクメールサマキ協会の事務所にて開催され、日本に在住するカンボジア人、技能実習生の方が、日本生活する上での困り事や心配事を母国語で相談し、専門家が通訳を交えて対応します。8月、11月、来年2月の年3回の実施予定で、今回は8月25日の労務問題等相談会を視察しました。会場には愛川町在住者をはじめ栃木、茨城、遠くは大阪より37名の方々が集まり、特定社会保険労務士※の及川氏他4名の社会保険労務士の方々が対応されました。最初に及川氏より3年以内に現行の技能実習制度が廃止され、育成就労制度の創設と特定技能制度の改正が施行されることにについて説明があり、その後悩み事や困っている事など13名から相談を受けました。相談内容は、職場でのいじめやトラブル、低賃金就労、日本語能力検定取得などがあり、当事者は、会社に相談しても対応してくれないので、何処に相談したら良いかわからず精神的に参っている様子で、社労士に具体的な対応策のアドバイスを受けていました。この相談会は同胞が集まり、母国語で安心して相談出来るため、心の支えにもなっています。 ※特定社会保険労務士労使間における労働関係の紛争において、当事者の相談に応じ、紛争解決手続、和解交渉など裁判外紛争解決手続制度に則った代理業務に従事することを認められた社会保険労務士 特定社会保険労務士の及川氏より育成就労制度についてのレクチャーを受ける 会場の様子 カンボジア文化センタークメールサマキ協会のある神奈川県愛川町ってどんな町?愛川町は神奈川県の県央北部に位置し、山々に囲まれ中津川と相模川の清流が流れる豊かな自然に恵まれた地域です。神奈川県愛甲郡愛川町は、神奈川県内陸工業団地が近いこともあり外国人比率の高さで神奈川県トップとなっています。愛川町の人口は3万9570人(2023年4月1日現在)で、そのうち外国人住民が3220人、外国人住民比率8%を占めていて「12人に1人が外国人」です。愛川町には、ペルー、ブラジル、ベトナム、フィリピン、カンボジア、中国etc. の方々が共生しています。愛川町では多文化共生に向けて様々な取り組みを行っているようです。https://www.town.aikawa.kanagawa.jp/https://tinyurl.com/236h2gdb
難民支援
2024.08.28
補習教室「楽校」利用者へのインタビュー実施
さぽうと21の教育相談員伊藤悦子さん(写真奥)が児童にインタビューをしました 第三国定住難民の児童、生徒の学力向上を目的に、当財団では、2021年度から(社福)「さぽうと21」が運営する補習教室(「楽校」)への資金援助を行っています。そして、今年度は、「楽校」におけるこれまでの取り組みや課題を中間報告として取りまとめることを予定していることから、補習教室の利用者である児童、生徒や保護者の声を報告書に反映するために、「さぽうと21」の協力を得て、卒業生を含む児童、生徒および保護者に対して、8月3日(土)、9日(金)にインタビューを実施しました。インタビューでは、補習教室を利用しての学習姿勢の変化や、学校や生活での困りごとなどについても話を聞かせてもらいました。今回の報告が第三国定住難民の児童、生徒の学習に関わる課題や必要な支援の明確化に繋がるよう、当財団では報告書の作成に注力していきます。
難民支援
2024.05.30
2024年度 第三国定住難民児童・生徒に対する教育支援に関わる資金援助契約書 署名式
5月14日、社会福祉法人さぽうと21(以下「さぽうと21」)髙橋敬子理事長と当財団の藤原正寛理事長は、総額4,701,872円となる2024年度の資金援助契約に署名を行いました。 この事業は、2021年度に始まり、難民の教育支援活動に実績のある「さぽうと21」が、千葉市内に定住した第三国定住難民の児童・生徒を対象に、市内に「補習教室(通称;楽校らっこう)」を開設し、その活動に対して当財団が資金援助をしています。 今年度は、同事業開始当時に最も在籍人数が多かった小学6年生が、中学3年生となるため、彼/彼女らへの高校受験対策などを重点的に行い、また、その他の児童・生徒に対しては、この3年間で定着した学習習慣を活かして、更なる学力向上に繋がるよう、教室担当者やアドバイザーが、保護者らと連携をして活動しています。
難民支援
2024.05.16
2023年度資金援助活動報告
アジア福祉教育財団では2023年度に8団体13事業に対して資金援助を行いました。 どの事業も工夫がされており、今後日本での多文化共生の一助になることを願っています。今回はその活動と活動の立役者を一緒にご紹介していきます。 【2023.6】 援助先:EmPATHy(ユースなんみんプラットフォーム x 難民の背景をもつユース)参加者の声:Mohammed ALMASRIさん援助後の活動の報告です。共同設立したグループ「ジャパンブリッジ」とともに、JICAとUNHCRの協力を得て、展示会と募金活動を企画し、 シリア北西部と日本の石川県で地震の被害を受けた地域のために募金活動を行いました。 また世界中の難民を代表するロボット工学チーム、チーム・ホープも訪問し全日本ロボット相撲大会に出場しました。 2023ATCR(Annual Tripartite Consultations on Resettlement)日本から初めて難民の代表として参加するため開催地であるジュネーブ(スイス) までの渡航費を援助しました。参加後の報告会についてはこちらをご参照ください。 「UNHCR主催の第三国定住に関する年次三者協議(ATCR)」参加報告会【2023.7】 援助先: NPO法人日本在住ベトナム人協会このプログラムの参加者:Khiemさん愛知県春日井市在住しており、自動車工場の生産ラインの設計をする仕事をしながら、夜間プログラムに参加しN1(日本語検定1級)を取得することができました。 それだけではなく嬉しいことに2024年度の講師になることが決まっています。次の世代により多くの合格者を輩出できるように頑張っています。日本語能力試験対策講座として、オンラインにて開催しました。 クラスをN1~N4クラスに分け、ベトナム語を用いて授業を行ったのでベトナム人には授業の理解が深まりました。 講師、生徒共に海外からや地方からの参加がありオンラインの利点を十分に発揮できました。 講師への謝礼、合格者への受験費用の補助として援助を行いました。 援助先:在日カンボジアコミュニティこのプログラムの立案者:石沢司さんと西村オールさんカンボジアの仲間達は新たに前橋市に集えるところができてとても喜んでいる。 文化継承ではカンボジアだけではなくラオスの同級生も一緒に参加しているので地域のコミニティとして喜ばしいことだった。日本に定住しているカンボジア難民等への生活支援、相談対応を行っています。 相談内容はビザや永住権の申請、国際結婚、就職活動などどれも日本で暮らしていく上で生活に密着した内容でした。 自分たちの経験からアドバイスを伝え解決できたことがある一方で、法律などの知識を必要とするため解決に至らない問題もありました。 ただし解決に至らなかった事でも問題を共有していくことはコミュニティを継続していくうえで重要な鍵となりました。 援助項目は相談者、アドバイザーの交通費、資料代として利用されました。【2023.8】 援助先:Harmony Sisters Network(ロヒンギャ難民女性の会)このプログラムの立案者:Khadiza Begumさん ロヒンギャと日本人の子どもたちが文化交流を深めるイベントを成功させることができました。 このイベントでは、相互理解と絆を育む重要な体験を提供しました。さらに、オンライン講演会を通じて、ロヒンギャ女性たちが日本社会と積極的に交流する機会も創出されました。 【在日ロヒンギャの子供と日本の子供の交流 お互いを知ろう】 在日ロヒンギャのこどもたちが自身の文化を紹介し自尊心を向上させ、学びのアウトプットを行う事を目的にイベントを行いました。 東京大学にてキャンパスツアー、将来の夢、イスラム教の礼拝、ヒジャブについて各項目の発表と体験を行いました。 ロヒンギャの親子52名と日本人の親子10名が一緒になって勉強し、お互いの違いを知り理解を深めることができました。 参加したロヒンギャの多くは群馬県に居住しているため、今回は会場までバスを借りて一緒に移動しました。 東京大学で行った事は大学に進学するという目標をリアルに感じたイベントとなりました。 【在日ロヒンギャと日本の大人の交流】日本に住むロヒンギャ民族と日本で生まれ育った者との考え、 慣習の相互理解を促すことを目的にオンラインで2回ワークショップを開催しました。 ワークショップでは11の質問に各自回答し自身の答えと他民族の答えを比較し共通項や相違点を確認しました。 共通項では「人生において愛情が一番大事と考える傾向」「宗教の違いが人間関係を決定するとは考えていない」などがあげられ、 相違点ではロヒンギャの半数が「今一番欲しいもの」の問いに対して「教育機会」と答えていたことが特徴的でした。 この事業にはオンラインの発信する会場および設備の費用として援助いたしました。 【2023.9】 援助先:NPO法人在日カンボジアコミュニティこのプログラムの立案者:八代まりなさん 資金援助を受けてとっても良かったです。 コロナでしばらく活動を控えてましたが、この資金援助をきっかけに活動が再開する事ができました。 宿題教室や、舞踊教室で子供達の、学び場の提供が出来たと同時に新たな挑戦が提供出来た事にとってもよかったです。 また、今回の資金援助を受けて行った活動のおかげで母国の仲間たちにも刺激を与える事ができ、新たにメンバーが増えました。ありがとうございました。 【宿題教室】勉強をしたくても塾に通えないこどもや、学校の勉強が遅れてしまう子供たちを対象に、集まって学ぶ楽しさ、わかる 楽しさが得られ るよう大学生が先生になって算数と国語を中心に学びました。一番の成果は学ぶことを習慣にできたことです。 当財団では今回先生の謝礼、資料などの費用を援助いたしました。 【クメール語、クメール舞踊】日本の学校に通う子供たちは自然と日本語を身に着けていますが、母国に興味を持ち文化の継承となるよう毎週行いました。 クメール語では1~10までの発音と筆記ができるようになり、家庭内では両親とクメール語での会話増えたようです。 舞踊では4曲をマスターし、5回発表する機会を得ました。母国の文化継承では先生への謝金をメインに助成しました。 【社会保険セミナー】日本での年金の取得について2017年に制度が変更になったことに伴い、自分事として考えられるよう社会保険労務士から説明を受けました。 改めて知ることによって、きちんと年金受給に向けて手続きをすることや、滞在資格が永住者なのか帰化しているのかによって違うことも知ることができました。 今回は主に社労士および通訳の方の謝金費用として援助させていただきました。 援助先:NPO法人日本在住ベトナム人協会(VAJ)このプログラムの立案者:橋本ヒューさんVAJの運営は2024年上半期に明らかに改善しました。 4月初旬のイベントでは、主催チームの熱意がかつてないほど高いレベルにあることが示されました。 これは昨年末に修了した「次世代リーダー育成研修」の具体的な成果の一つであると断言できます。 今年の夏、日本全国のベトナム人技能実習生や留学生を対象に、大規模なサマーキャンプを開催する予定で、 「次世代リーダー育成研修」の長期的な有効性を改めて示す機会になります。 いかなる公益団体にとっても、最も重要で持続可能な資源はやはり人材です。 VAJのコアチーム向けの研修コースを後援していただいたFWEAPに改めて感謝いたします。2023年9月から2024年1月までの間に数回に分けて次世代を担うリーダーの育成プログラムを行いました。 外部講師にもお願いし、「災害時の外国人対応」「ストレスの解消と精神の健康」など様々なテーマで講演いただき日本社会への理解、 リーダーとしての役割を研修していきました。研修はオンラインとのハイブリッドでの開催と、 合宿で実際に集まるという相乗効果を活かして次世代とのバトンも確実につなげる工夫がされていました。 後日談としてこのプログラムの参加者から口コミで新しい世代の呼び込みにも成功させているとのことです。 援助先:在日カンボジアコミュニティこのプログラムの立案者:石沢司さんと西村オールさん 神奈川県大磯町と群馬県前橋市の2か所の拠点にて日本で生まれたカンボジアの子供たちに、 カンボジアの言語・音楽を学び自分のルーツを知りアイデンティティにつなげていく活動を行いました。言葉は日常を日本語で過ごしているので、 発音に苦労をしていますが、音楽を実際に行うことと合わせて楽しさを感じているので続けていけています。 この活動に楽器の購入など文化継承につながる費用の援助を行いました。 【2023.11】 援助先:在日ビルマロヒンギャ協会(在日ロヒンギャの協会)このプログラムの立案者:長谷川健一さん全く日本語が使えなかった人たちが少しでも使えるようになって良かったです。【AJALT(国際日本語普及協会)の先生を迎えて11/25から毎週土・日にオンラインで日本語教室を開催しました。 コミュニティの中にいると必要最低限の日本語が使用できれば生活もできますが、 日本で地域の一員と過ごすためにも、改めて基礎である読み方から形容詞や過去形など文法も含めて学び続けました。 今回新たなる団体に援助できたことも喜びでした。 【2023.12】 援助先:Human Welfare Association (バングラデシュのロヒンギャ難民キャンプを支援する団体) このプログラムの立案者:長谷川 留理華さん今までは大学関係者、学生などが、ターゲットでしたが、今回のイベントでお母さん、女性、そして子供をターゲットにできた事がとてもよかったです。 それから日常的に摂る食事を囲みながら話し合えた事がとても良かったです。 食を通じてのロヒンギャ民族との相互理解セミナーと題して、12月と2月の2回親子が参加してロヒンギャ料理を一緒に作り、 無国籍のこと、ロヒンギャを始め難民のことを知るために主に小学生のこどもたちを中心に集まりました。 詳細については→ 親子ロヒンギャ料理教室&絵本の読み聞かせ 【2024.3】 援助先:NPO法人PEACE(在日ミャンマー及び少数民族を支援する団体) このプログラムの立案者:宗田さん、マリップセンブさん(左から)「難民の企業支援」をキーワードにPEACEのメンバーがアメリカで行われている企業のノウハウを探りに旅をし、 帰国後はオンラインで報告会を行いました。アメリカと日本では環境が違うこともありますが、「地域社会」のつながりが大事であることを再認識しました。 日本で定住している仲間が将来に希望を持ち、起業のきっかけになっていくことを願うのと、 今後はアメリカでの視察をしてきたことを元にコミュニティの相談役として活躍されていくことを願っています。 今回は往復の航空券代を助成させていただきました。
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2024.05.13
カンボジアのお正月の祝賀行事
4月14日、カンボジアのクメール正月のお祝いにあたり、2つの在日カンボジアコミュニティが主催するお正月行事に参加してきました。 まず一般社団法人カンボジア文化センタークメールサマキ協会によるお正月行事が神奈川県愛甲郡愛川町半原にある、ワットクメールサマキ(カンボジア寺院)およびクメール文化センターにて行われました。この施設は2019年に竣工し、次世代在日カンボジア人のために文化や仏教を継承することなどを目的とした活動を行っています。 当日は、カンボジアの伝統衣装を身にまとった100人近い人々が自家製のお正月料理を持って次々に寺院に集まってきました。電飾等で色とりどりに装飾された祭壇の脇では、カンボジア本国から招聘された僧侶が仏教の行事を執り行い、カンボジアコミュニティの人々が熱心に僧侶の周りを囲んでいました。この場所には技能実習生も多く来ていて、カンボジアをルーツに持つ人たちにとって「心のよりどころになっている」と聞きました。 次に連合在日カンボジアコミュニティによるお正月行事が神奈川県相模原市のけやき会館にて行われました。こちらもクメールサマキ協会と同様にカンボジア本国からお迎えした僧侶を囲み、近隣から集まった人々が熱心に耳を傾けていました。 代表の方による挨拶の後、ステージパフォーマンスとして、子供たちによるカンボジア伝統の踊り、カンボジアの歌謡曲の披露、伝統衣装のファッションショーなど、大変にぎやかで、お正月にふさわしい行事でした。 アジア福祉教育財団は、このような伝統文化行事が世代を超えて長く祝われて、カンボジアの方々の幸せを支える存在であり続けてほしいと思います。
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2024.04.30
ラオスのお正月(ピーマイラオ)の祝賀行事
4月21日、在日本ラオス協会主催のお正月(ピーマイラオ)を祝う行事が神奈川県愛川町のラオス文化センターで開催されました。 会場となった文化センターは、2003年に設立され、昨年2023年には設立20周年記念行事も行われました。この文化センターには、在日ラオス人有志が製作したラオスの象徴とも言えるタートルアン仏塔があり、ラオス本国から招聘された僧侶が仏教の行事を執り行っています。 当日は、大勢の在日ラオス人が神奈川県内や近県からもここ文化センターに駆け付けました。主賓のフォーンサムット アンラワン駐日ラオス人民民主共和国全権大使からは、「来年2025年は、ラオスと日本の外交関係樹立70周年を迎える。両国間の友好関係を更に発展させていきたい。」と挨拶がありました。その後、健康と繁栄を祈る儀式(バーシー)が行われました。ラオスの人は、「魂が身体と結びついている」のが健康な状態であり、魂と身体の結びつきが弱くなると病気になると考えます。この儀式の中で、綿の糸を手首に巻く「マット・ケーン」をして、魂と身体の結びつきを強め、健康と繁栄を祈りました。また、民族衣装に身を包んだ子どもたちの舞踊や「ラムヴォン」と呼ばれる輪になって踊る伝統舞踊には、ラオス人に混じって日本人も参加していました。ラオスの人々は、45年前に難民として日本に定住を始めました。時は流れ、今は3世代のラオスの人々が集まるラオス文化センターは心のよりどころとなっています。 アジア福祉教育財団は、この文化センターがこれからも長く存続し、ラオスの方々の幸せを支えてくれる存在であり続けることを願っています。
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2024.04.22
2024年 ベトナム建国記念日の祝賀交流会へ
4月13日、NPO法人 日本在住ベトナム人協会(VAJ)は、市ヶ谷にあるJICA地球ひろばにて、ベトナム建国記念日(注参照)祝賀交流会を開催し、当財団より安細事務局長が出席しました。祝賀会では、雄王記念碑への献花と礼拝から始まり、若手会員からなる歌やバンドの演奏、第一世代、次世代の参加者ら全員による合唱(「ひとつに繋がろう」という意味のベトナム語の歌で、かつてベトナムが南北に分離していた当時から国内各地で歌われていたとのこと)が行われました。その様子は、今からほぼ半世紀前に始まったベトナム難民の日本定住に端を発したコミュニティ活動が、第一世代から次世代へと“広がり”、“繋がった”ことを名実ともに表していると感じさせるものでした。 今後、VAJは、次世代の人々に運営をバトンタッチし、ニューカマーの若者たちにも安心して協会活動に参加してもらえるような抜本的改革を行っていくそうです。 (注)ベトナムの旧暦3月10日は「雄(フン)王の命日(Ngay Gio to Hung Vuong)」と言われ、ベトナムの数少ない祝日の1つで、かつ唯一「文化的」な意味を持つ記念日となっている。フン王はベトナム史上初の国家とされるバンラン国の18代にわたる歴代王の総称。
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2024.02.19
在日カンボジアコミュニティへの資金援助(事業視察報告)
2023年度在日カンボジアコミュニティ(CCJ)は3件の資金援助活動がアジア福祉教育財団の資金援助対象となりました。現在まだ実施中のプログラムもありますが、視察を終えたので報告をいたします。 <社会保険セミナー> インドシナ難民として日本に定住した方たちは、すでに年金の受給が始まる世代に到達しつつあります。言葉も文化も違う中で一生懸命に働き社会保険料も納付してきました。複雑な年金の受給について多くの人に正しい知識を得て欲しいと、このセミナーは開催されました。日本に帰化している人、永住者資格保持者または就労期間の違いなどもあり、皆さん自分事として熱心に質問をしていました。今回のセミナーは外部の会場ではなく、日常的に自分たちが集っているカンボジアのお寺での開催となったため、参加の敷居も低く、気軽に参加できていたようです。 <宿題教室> 親世代が日本式の勉強(算数のひっ算や漢字の書き方など)を知らないため、家で学習する習慣を持てずにいる子供がいます。また家で勉強しようとしても、大人にわからないことを尋ねることができずに、あきらめている子供たちもいます。そんな状況から抜け出すために、まずは「勉強の習慣をつける」ことを前提に宿題教室を開催しています。日本人の大学生に教えてもらいながら、決まった時間に勉強をすることを身につけ、「分かる・解ける」楽しみながら身をもって体験中です。 <伝統文化継承クメール(カンボジア)語・舞踊> 日本で生まれ、育ってきた子供たちは普段日本語で授業を受け、友達と話しています。でも親世代は自分たちにはクメール文化が息づいていることを知って欲しい、なによりも今なぜ日本にいるのか、日本語を話せないお祖父さんやお祖母さんとも会話をしてほしい、との想いから伝統文化の継承を行っています。自身の言葉で聞く、書く、話すを目指して、また舞踊では伝統的な舞の継承をコツコツと続けています。
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2024.01.09
☆親子ロヒンギャ料理教室&絵本の読み聞かせ☆
共催:Human Welfare Association 無国籍ネットワーク 無国籍ネットワークユース 後援:公益財団法人アジア福祉教育財団 ミャンマーで生まれ12歳で日本に来た長谷川留理香さんを中心に、親子7組が参加して料理をしながらのイベントが12月23日に和やかな雰囲気の中で行われました。就学前から小学校高学年までの子ども達が参加し、お茶の葉サラダ(ラペットゥ)づくりを馴染みのある食材や初めて見る食材に触れながら楽しみました。その後は事前に長谷川さんが準備したお肉、野菜、スパイスの炊き込みご飯(ビリヤニ炊飯器2台分!)と共に昼食となり、いつもは「ビリヤニが苦手」って言ってた子も、「みんなで食べれば美味しい」と大満足の時間となりました。 お腹いっぱいのあとはボランティアで参加していた大学生と当日参加していたお子さんによる、絵本「にじいろのペンダント(陳天璽(ちんてんじ)他作)」の読み聞かせの披露。 最後に長谷川さんによる、ご自身の体験を元に難民のこと、無国籍のこと、日本にいる仲間や、様々な事情で国籍がない人が直面する問題、子供がかかえる問題などの話があり、参加していた親子はしっかりと耳を傾けていました。今回のイベントでは伝えることの大事さと、知ろうとする大事さを痛感したイベントとなりました。 今回ボランティアで参加していた大学生4名もありがとうございました。
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2023.12.18
つどい第3部「交流会」
続いて第3部では、今回初の試みとして「つどい」の第1部の受賞者や、第2部のプレゼンテーション・コンテスト出場者と来場者が自由に交流する場として交流会を設けました。 最初は遠慮がちだった皆さんも、次第に打ち解け、盛んに名刺交換や挨拶をしながら交流を始められ、当事者や難民支援に携わる者同士などの様々な人の輪ができました。受賞に対してお祝いを述べたり、プレゼンテーション・コンテストの出場者に話を直接聞いたりと、タイトル通りの「つどい」として会場にいる多くの方が交流し、新しい出会いのきっかけが生まれたのではないかと思います。同時に舞台上では4名のNGOの方々にご登壇いただき、インタビューをさせていただきました。受賞者へのお祝いと、プレゼンテーション・コンテストの内容の充実さを実感したと述べると共に難民定住者に対する思いとしては、文化・言葉が違う日本で暮らす苦労、日本社会の課題、定住1世と2世との間に抱える問題の違いがあることが印象に残ったなどと話されていました。
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2023.12.18
つどい第2部「第3回プレゼンテーション・コンテスト」開催
コンテストの模様については、YouTubeにて公開しています。https://youtu.be/jgq_-nRjAos 第2部「第3回プレゼンテーション・コンテスト」では、多文化共生社会を目指すため、日本に定住した難民をルーツに持つ若い世代が、日本での体験や活動を通じて得た思いについて発表しました。 今回は「難民をルーツに生きる」というテーマのもと、出場チームを募集したところ8チームの申込みがあり、最終選考で5チームが選ばれました。当日は、どのチームも緊張しながらも素晴らしいプレゼンテーションを披露してくださいました。 グランプリを受賞した「一期一会」チームは、「難民2世の参政権」について、ミャンマー出身の現役高校生と大学生が日常で感じる葛藤や思いについて寸劇を交えながら発表しました。グランプリ受賞後のコメントでは、「嬉しすぎて言葉がでません。このような場で、私たちの思いを発表できて嬉しかった。また、交流会では普段、会えない方々に色んな意見をもらえて貴重な時間を持つことができた」とはじけるような笑顔で話をしてくれました。 ☆審査結果☆・1位 グランプリ賞 チーム名:一期一会 (プレゼンター:ミャンマー出身2名)タイトル: 難民2世の参政権について ・2位 優秀賞チーム名:インクルーシブ アイデンティティ (プレゼンター:ロヒンギャ出身2名)タイトル:少数派・難民 Inclusive Identityが描くロヒンギャの未来 ・敢闘賞 3チーム(発表順)チーム名:すたんどばいみー(プレゼンター:カンボジア出身1名、ベトナム出身1名)タイトル:外国に繋がる子供や若者たちが輝ける日本社会の創造~私らしく存在する~ チーム名:EmPATHy(プレゼンター:シリア出身1名)タイトル:希望に根ざして難民として日本で新しい人生を築く チーム名:マリウポリから (プレゼンター:ウクライナ出身2名)タイトル:新しい州での新しい生活
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2023.12.18
「第44回日本定住難民とのつどい」第1部 表彰式典
当日の様子はYouTubeからご覧になれます https://youtu.be/iKQZK_5yccc 2023年11月26日、新宿区市谷にある独立行政法人国際協力機構の地球ひろばの国際会議場にて、「第44回日本定住難民とのつどい」が開催されました。第1部「表彰式典」、第2部「プレゼンテーション・コンテスト」、第3部「交流会」とし、それぞれが充実した時間となりました。 第1部の表彰式典ではまず、共催者であるの新宿区の吉住区長、来賓の河邉 外務省総合外交政策局長、菊池 出入国在留管理庁長官、伊藤 国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所代表から、難民の方々を激励するご挨拶を頂きました。 次に、今年度の個人の部、事業主の部、支援団体の部での受賞者に対し賞状と記念品が贈られました。 =個人の部=MY KYAW OO(マイチョーウー)氏 ミャンマー出身の同氏は、ミャンマーの少数民族が助け合うコミュニティの形成に取り組んできました。2011年の東日本大震災時には被災者支援にも積極的に携わられています。現在は民族の違いを超え、次世代の定住者の人材育成に取り組み、コミュニティの発展と日本社会への融和への貢献を続けています。 *喜びの声*今まで頑張ってきたことが認められて嬉しい。日本に来た当初は何の準備もしていなかったので、行政手続きのために役所に行くのも、銀行で口座を開くのにも苦労をしてきたので、後から日本にくる仲間のためにもコミュニティを作り支援してきました。一緒に活動してきた仲間に感謝を述べると共に、これまで支えてくれた妻にも感謝を捧げます。 =難民雇用事業主の部=東洋電機株式会社 代表取締役 社長執行役員 松尾 昇光氏 「高い企業倫理に基づき、人間性を尊重し、時代の変化に適切に対応しながら、共存共栄のもとで豊かな社会づくりに貢献する」との弊社の経営理念に添い、東海地方における第三国定住の雇用受入の先駆けとなってきました。業務以外でも難民出身の社員には日本語教育、資格取得支援の機会の提供を行っています。 *喜びの声*感謝状を頂けることに対し、心より感謝します。製造部門、人事部など会社全体で取り組んできたことが評価されたことを大変嬉しく思います。業務を教える側も、教わる側も3年が経過してお互いに慣れてきてはいますが、私たちは学ぶ姿勢を忘れないよう当事者たちの頑張りを応援し、支援を続けていきたいと思っています。 =支援団体の部=NPO法人 日本在住ベトナム人協会 代表:山本 香氏 在日ベトナム人の互助組織としてスタートし、母国であるベトナムの文化、言語、伝統の維持発展と、日本社会の平和と発展に寄与する活動を続けています。近年は増加しているベトナムからの留学生及び技能実習生などのニューカマーに対し、日本社会に適応できるような各種のセミナー等を開催するなど、積極的な取り組みを行っています。 *喜びの声*当協会は40年前に設立され、今まで日本に定住しているベトナム人を支えてきました。また母国からの留学生や技能実習生などのニューカマーに対して絆を深め精神面を支えると共に、若い世代の育成に力を入れており、将来日本とベトナムの架け橋になるような人材の育成を目指しています。同時に設立当初から続けているベトナム文化の継承も大事にしていきたいと考えています。今回の名誉ある表彰に対して感謝致します。
難民支援
2023.12.18
「第44回日本定住難民とのつどい」YouTube ダイジェスト版
https://youtu.be/iKQZK_5yccc
広報・出版
2024.09.03
ウクライナの補完的保護対象者コース第1期生に聞く
インタビューの様子 8 月29日、補完的保護対象者であるウクライナの方々に、在留資格が特定活動から定住者に変わったことによる生活の変化や思い、日本での生活等についてインタビューをしました。 2022 年2月から開始したロシアによるウクライナへの軍事侵攻により、日本に入国したウクライナ避難民は約2,600人(2024年7月末時点)を数えます。難民認定の制度を補完する目的で、2023 年 12 月から出入国在留管理庁が開始した「補完的保護対象者認定制度」には、多くのウクライナ避難民が申請しました。 その後、2024年4月より認定を受けた人の中から100名を超える人が、当財団難民事業本部(RHQ)が開講した補完的保護対象者のための「定住支援プログラム」に入所しました。 今回、この補完的保護対象者コースを受講する 4 名にインタビューを行い、それぞれの方の思いを伺うことができました。この内容は、2025年2月発行の広報誌「愛」に掲載予定です。
広報・出版
2024.02.26
広報誌「愛」第47号の発刊
画面をクリックしていただくと電子版を御覧頂けます。 今年度(2023年度)の広報誌「愛」第47号を発刊いたしました。 世界に難民、避難民が急激に増えていく現状の中、本誌の巻頭では、今から約50年前、日本での難民受入れと支援が始まり、1979年より、当財団がその定住のための事業を開始した経緯について振り返りました。また、当初から各地で難民受け入れに携わってきた自治体のひとつである千葉市の神谷俊一市長による特別寄稿を掲載しています。当財団の事業報告では、昨年(2023年)で第44回目を迎えた「日本定住難民とのつどい」、新しい形でのアジア諸国の福祉関係者との交流の在り方を模索するための「特別招聘事業」、そして、政府から委託を受けて傘下の難民事業本部(RHQ)が実施する条約難民、第三国定住難民、難民認定申請者の支援事業をはじめ、昨年12月に導入された補完的保護対象者の申請者に対する保護事業などの概要を紹介しています。どうぞご一読ください。 また、当財団では、皆様のご要望を紙面作りに反映して参りますので、ご意見等がございましたら以下の広報誌担当までお寄せ願います。 e-mail: info@fweap.or.jp FAX:03-3449-0262
広報・出版
2024.02.21
『学習まんが』 その3
シリーズで掲載している『学習まんが』の第3弾です。ラオスからの難民の主人公が日本に来るまで、また日本での苦労や日本人を含め周りの方々に助けられて力強く生活をしていく話です。英語との表記となっていますので、日本語、英語の勉強にも役立ちます。 ぜひ日本に住む難民の理解のために、ご一読ください。 「茨城産タイ野菜 届ける」(読売新聞 2024年1月30日付)にも掲載されました。 ↓ 画像をクリックするとご覧いただけます
広報・出版
2024.01.31
『学習まんが』その2
2023年12月に第1回の電子まんがをHP上に公開しましたが、今回はその第2弾「伝統楽器に願いを込めて」です。今回の話はカンボジアの楽器にまつわる話で、音楽がいかに生活を彩るツールとして用いられてきたかの話を実体験に沿って描かれています。日本語が苦手な方は英語の併記があり、また英語の勉強をしたい方にもおすすめです。 ぜひ日本に住む難民の理解のために、ご一読ください。 ↓ 画像をクリックするとご覧いただけます
広報・出版
2023.12.11
『学習まんが』の電子書籍化
2017年より毎年発刊してきました財団広報誌「別冊愛」の人気チャプター『学習まんが』をこの度電子化し、掲載することとなりました。定住難民の一人ひとりの人生のストーリーが描かれた『学習まんが』を通して、日本にいる私たちのすぐ近くにこういった方々が懸命に生きていることを知って頂き、文化的多様性の理解の一助となれば幸いです。 今回は、第一弾「ハリー神父 多くのなんみんから父親のごとく慕われた人」です。 ↓ 画面をクリックすると御覧いただけます。 順々にHPにて公開していきまますので、お楽しみに。*許可なく本書の一部または全部の複写・転載を禁じます
広報・出版
2023.11.24
【広報誌】別冊愛 Vol.12
広報誌「別冊愛12号」を発刊いたしました。本誌では、1.UNHCR駐日代表による特別寄稿2.条約難民として認定を受け夫婦で同じ職場で働いているアフガニスタン出身の方へのインタビュー3.両親と来日して大学、大学院と進学したミャンマー出身の方からの寄稿4.かつてベトナムをボートで脱出した後、様々な苦労を重ね、会社を経営するベトナム出身の方を主人公にした「学習まんが」を紹介しています。日本の各地で活躍する難民定住者について、多くの人に読んでいただき、知っていただければ幸いです。 こちらよりご覧いただけます。
広報・出版
2023.07.06
2023年度版「別冊愛」学習まんがの取材へ
6月29日、2023年度版「別冊愛」の学習まんがの取材のため、昨年度の「第43回 日本定住難民とのつどい」にて表彰された元インドシナ難民のDINH VAN PHANさんを訪ね、お話を伺いました。PHANさんのベトナム時代の苦難やボート・ピープルとしての体験が、自身の力で㈱南越製作所(東大阪市所在)を立ち上げた原動力になっていることを聞いて、異国の地でゼロから「ものづくり」にチャレンジし続けるPHANさんのバイタリティに改めて驚かされました。また、同胞のベトナム人社員の教育にも力を注ぎ、幾人もの「ものづくりのプロフェッショナル」を育てていることも知り、PHANさんが「人づくり」も行っていることに感銘を受けました。これらの内容は、今年10月発行予定の「別冊愛」の学習まんがでご紹介する予定ですので、どうぞご期待ください。
広報・出版
2023.02.24
【広報誌】愛 第46号(2022年度)
アジア福祉教育財団は今年度の広報誌「愛」第46号を発刊いたしました。 本誌では、43回目の開催となる日本定住難民とのつどい、同日行われた難民定住者との意見交換会の模様、新たなイベントとして開催した日本語プレゼンテーション・コンテストの様子の他、2022年度の当財団の活動に関するご報告を掲載しております。―主な内容―ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー◆日本社会と外国人受け入れ: コミュニテイを通じた包摂を あいさつに代えて 公益財団法人アジア福祉教育財団 理事長 藤原 正寛◆第43回 日本定住難民とのつどい 難民定住者との意見交換会 表彰式典◆日本語プレゼンテーション・コンテスト 第1回 日本と私たち 第2回 私たちの夢―こんな未来をつくりたい◆定住難民の有志による記念植樹式典を開催◆海外在住ネパール人協会日本支部と難民コミュニティの協力―献血活動への橋渡し◆第三国定住難民児童・生徒に対する補習教室への資金援助◆2022年度 アジア諸国社会福祉関係者招聘事業◆令和4年度文化庁長官表彰◆難民支援事業の概況 ― 令和4(2022)年を振り返って 難民事業本部◆2022年 財団の活動◆ご芳情とご支援 データはこちらよりダウンロードください。 また、無料で配布していますので、ご希望の方は e-mail またはFAXでお問合せください。e-mail: info@fweap.or.jp FAX:03-3449-0262 ※この冊子は、宝くじの社会貢献広報事業として助成を受け作成されたものです。
広報・出版
2022.11.10
【広報誌】別冊 愛 Vol.11
アジア福祉教育財団は今年度の広報誌 別冊 愛(Vol.11) を発刊いたしました。今回の『別冊 愛』(Vol.11)では、まず表紙のデザインを改めて、本号でご紹介する方々のポートレート写真(「学習まんが」で紹介する方はイラスト画)をレイアウトしました。第1章では俳優として活躍されるサヘル・ローズさんによる難民や難民認定申請者への支援者としての体験談を、第2章ではミャンマーの少数民族として日本に暮らすロヒンギャの方々へのインタビュー/座談会を、そして第3章ではカンボジア難民として来日した後に日本に帰化されたチャン・ヴァン(日本名:石沢 司)さんのカンボジア伝統打楽器「キーム」の演奏者としての活動を、それぞれ紹介しています。 ―目次―はじめに第1章 《 インタビュー 》難民支援の現場と私の想い 俳優 サヘル・ローズ第2章 《 OUR STORY 》 《 インタビュー 》 ロヒンギャ難民の現状と想い 一般社団法人在日ロヒンギャコミュニティ代表理事 セイドル・アミン 《座談会》 私たちの日本での生活と課題 カディサ・ベゴム ほか在日ロヒンギャ女性 第3章 《学習まんが》 伝統楽器に願いを込めて NPO法人カンボジア支援センター 副代表 チャン・ヴァン 日本名:石沢 司 この冊子は、宝くじの社会貢献広報事業として助成を受け作成されたものです。 冊子データはこちらよりダウンロードいただけます。また、紙媒体についても無料で配布しております。ご希望の方はFAXまたはe-mailでお問合せください。FAX:03-3449-0262 e-mail: info@fweap.or.jp
広報・出版
2022.02.28
【広報誌】愛 第45号(2021年度)
アジア福祉教育財団は今年度の広報誌「愛」第45号を発刊いたしました。本誌では、難民支援の在り方についての特別対談、新型コロナウイルス感染症の蔓延を踏まえた事業の様子、2021年度の財団の活動についてなどを掲載しております。 ―主な内容―ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー◆ご挨拶 公益財団法人アジア福祉教育財団 理事長 藤原 正寛◆特別企画「難民支援の現状と未来 ~外国にルーツを持つ子ども達への学習支援の在り方~」 公益財団法人アジア福祉教育財団 × 社会福祉法人さぽうと21◆新型コロナウイルス感染症の蔓延を踏まえた事業◆第2回定住難民との意見交換会◆第 42 回日本定住難民とのつどいの開催◆難民児童・生徒に対する補習教室への資金援助◆難民支援事業◆その他財団の活動◆ご芳情とご支援 等ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーデータはこちらよりダウンロードください。 また、無料で配布しておりますので、ご希望の方はFAXまたはe-mailでお問合せください。FAX:03-3449-0262 e-mail: info@fweap.or.jp ※この冊子は、宝くじの社会貢献広報事業として助成を受け作成されたものです。
広報・出版
2021.12.14
広報誌「愛」別冊(2021年度)
アジア福祉教育財団は今年度の広報誌「愛」別冊を発刊いたしました。 今回の冊子ではファッションデザイナーとして世界で活躍されているミャンマー出身の渋谷ザニーさんへのインタビュー、ベトナム出身で日本に帰化された武永医師からの新型コロナウイルス禍でのクリニックの様子、日本語教師として活動されている仙部さんの生徒とのエピソード、廣森相談員の難民への就労支援などを紹介しています。 ―目次―1.インタビュー 「渋谷ザニーへのインタビュー ~ミャンマーの現状と祖国への思い~」 ファッションデザイナー 渋谷 ザニーさん2.寄稿文 「コロナ禍の下で思うこと」 中井駅前クリニック 院長 武永 賢さん3.学習まんが 「なんみんと日本」4.My STORY 「武里日本語教室と私と生徒たち」 武里日本語教室 代表 仙部 孝一さん5. 寄稿文 「日本に暮す難民への自立に向けた職業相談と事例」 職業相談員 廣森 司さん この冊子は、宝くじの社会貢献広報事業として助成を受け作成されたものです。 冊子データはこちらよりダウンロードいただけます。また、紙媒体についても無料で配布しております。ご希望の方はFAXまたはe-mailでお問合せください。FAX:03-3449-0262 e-mail: info@fweap.or.jp
広報・出版
2021.03.31
公式YouTube開設のお知らせ
この度、アジア福祉教育財団では、YouTubeチャンネルを開設いたしました。第1回目の動画は、昨年11月15日に開催した「定住難民との意見交換会」の記録映像です。動画では、定住難民の皆さんの抱える問題・課題などについて意見交換する様子を収録しています。ぜひご覧ください。 YouTubeチャンネルはこちらhttps://www.youtube.com/channel/UChGnLPhP7ulu_Id68e57tmg
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2021.02.19
冊子「愛」 第44号
今回の冊子「愛」では、当財団の理事長とUNHCR駐日代表との特別対談、新型コロナウイルス感染症の蔓延を踏まえた新事業、難民支援の現状など2020年の活動を紹介しています。 年1回発行、A4版 ―目次―1.ご挨拶 公益財団法人アジア福祉教育財団 理事長 藤原 正寛2.特別対談「財団と UNHCR の連携深化による難民支援のこれから」 公益財団法人アジア福祉教育財団 理事長 藤原 正寛 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR) 駐日代表 カレン・マデリーン・ファルカス3.新型コロナウイルス感染症の蔓延を踏まえた新事業4.定住難民との意見交換会5. 第 41 回日本定住難民とのつどいの開催6.難民支援事業7.2020 年の財団の活動8.ご芳情とご支援9.機構図、役員等名簿 この冊子は、宝くじの社会貢献広報事業として助成を受け作成されたものです。 無料で配布しております。ご希望の方はFAXまたはe-mailでお問合せください。FAX:03-3449-0262 e-mail: info@fweap.or.jp
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2021.02.19
冊子「愛」別冊
今回の冊子「愛」別冊では、日本でご活躍されているイラン出身の女優、サヘル・ローズさんへのインタビュー、難民事業本部、佐藤千恵子相談員執筆の難民との様々なエピソード、模範難民定住者として表彰されたベトナム出身のフィン・ロン・クワンさんのご経験やご活動、同じく模範難民定住者として表彰されたユニクロで働くミャンマー出身のチン・ハウ・ルンさんのご活躍を描いた難民まんがを紹介しています。 年1回発行、A4版、日英併記 ―目次―1.リモートインタビュー 「サヘル・ローズへのインタビュー ~在日外国人の子どもの教育のあり方~」 女優 サヘル・ローズさん2.寄稿文 「相談の中の風景」 難民相談員 佐藤 千恵子さん3.MY STORY 「日本での定住30年を迎える」 模範難民定住者 フィン・ロン・クワンさん4.学習まんが 「なんみんと日本」 この冊子は、宝くじの社会貢献広報事業として助成を受け作成されたものです。 無料で配布しております。ご希望の方はFAXまたはe-mailでお問合せください。FAX:03-3449-0262 e-mail: info@fweap.or.jp
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2020.02.14
冊子「愛」 第43号
冊子「愛」 第43号アジア諸国福祉関係者招聘事業をはじめとする本部事務局の事業や、難民救援事業の現状などを紹介。年1回発行、A4版 ―目次―1.ご挨拶 アジア福祉教育財団理事長 藤原正寛2.特別寄稿「財団の忘れ得ぬ人々」 アジア福祉教育財団参与・一般社団法人通信研究会会長 亀井久興3.公益財団法人アジア福祉教育財団設立50周年、難民事業本部設置40周年記念式典を開催4.2019年度アジア諸国社会福祉関係者招聘事業 民間外交としての招聘とは5.第40回日本定住難民とのつどいの開催6.難民支援事業7.財団の動き8.ご芳情とご支援9.機構図・役員名簿 この冊子は、宝くじの社会貢献広報事業として助成を受け作成されたものです。無料で配布しております。ご希望の方はFAXまたはe-mailでお問合せください。FAX:03-3449-0262 e-mail: info@fweap.or.jp
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2020.02.13
冊子「愛」 別冊
2020年2月 冊子「愛」 別冊アジア諸国福祉関係者招聘事業をはじめとする本部事務局の事業や、難民救援事業の現状などを紹介。A4版 日英併記 ―目次―1.2018年入管法改正と多文化共生のこれから 筑波大学大学院准教授 博士(国際政治経済学) 明石純一さん2.ミャンマー情勢 元駐ミャンマー大使・元駐カナダ大使 田島高志さん3.MY STORY「伊勢崎カトリック教会を拠点としたベトナム難民としての歩み」 HOANG TRONG BINHさん4.「学習まんが」なんみんと日本 難民の人たちが日本で自立するための支援活動について、1つの例をマンガで紹介します この冊子は、宝くじの社会貢献広報事業として助成を受け作成されたものです。無料で配布しております。ご希望の方はFAXまたはe-mailでお問合せください。FAX:03-3449-0262 e-mail: info@fweap.or.jp
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2019.02.02
広報誌「愛」別冊(2019年度)
―目次―寄稿文 「ネパールの現状と我が国との関係」 前ネパール大使 小川 正史寄稿文 「人生100年時代の活力ある超高齢化社会をつくる 東京大学高齢社会総合研究機構 特任講師 博士(工学) 後藤 純My Story「ベトナム語通訳者として」 模範難民定住者 Ms. DANG NGUYEN TRUC VIEN寄稿文 「多様性の受け入れと異なる価値観に対する寛容さを」 公益財団法人 アジア福祉教育財団理事長 藤原 正寛学習まんが「なんみんと日本」この冊子は、宝くじの社会貢献広報事業として助成を受け作成されたものです。 冊子データはこちらよりダウンロードいただけます。また、紙媒体についても無料で配布しております。ご希望の方はFAXまたはe-mailでお問合せください。FAX:03-3449-0262 e-mail: info@fweap.or.jp
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2018.11.02
【広報誌】愛 第42号(2018年度)
CONTENTSご挨拶 公益財団法人アジア福祉教育財団 理事長 藤原 正寛 特別寄稿「真の国際化教育を目指して」平成 29 年度 アジア諸国社会福祉関係者招聘事業時代の流れとともに進化するプログラム元文部事務次官 井上 孝美 歓迎レセプションにおける外務省の挨拶 歓迎レセプションにおける各国大使館の挨拶(要約) 訪日団名簿 写真で綴る研修旅行 訪日団実績 20第 38 回日本定住難民とのつどいの開催―ともに生きる、つよく生きる―調査・広報新時代へ、財団のホームページを刷新“ 止まるを知れば殆うからず ” 激動の時代、拡げたい友情と信頼の輪 難民支援事業難民支援事業の概況 ― 平成 2(9 2017)年を振り返って ― 平成 2(9 2017)年難民支援事業報告 スタッフレポート 難民相談員レポート 財団の動き 56ご芳情とご支援 57公益財団法人 アジア福祉教育財団 機構図データはこちらよりダウンロードください。 また、無料で配布していますので、ご希望の方は e-mail またはFAXでお問合せください。e-mail: info@fweap.or.jp FAX:03-3449-0262 ※この冊子は、宝くじの社会貢献広報事業として助成を受け作成されたものです。
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2018.02.02
広報誌「愛」別冊(2018年度)
―目次―はじめに 公益財団法人 アジア福祉教育財団理事長 藤原 正寛寄稿文 「日本に於ける福祉」~聖武天皇の国分寺・東大寺建立と光明皇后の悲田院・施楽院設立に関して~ 東大寺長老 筒井 寛昭寄稿文 「太平洋嶼国の概要」 前 在マーシャル諸島共和国日本国大使館 臨時代理大使 安細 和彦 寄稿文「新たな時代に対応した福祉の提供ビジョン及び生活保護制度の見直し 厚生労働省社会援護局 保護課課長補佐 生沼 純一学習まんが 「なんみんと日本」この冊子は、宝くじの社会貢献広報事業として助成を受け作成されたものです。 冊子データはこちらよりダウンロードいただけます。また、紙媒体についても無料で配布しております。ご希望の方はFAXまたはe-mailでお問合せください。FAX:03-3449-0262 e-mail: info@fweap.or.jp
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2017.12.02
【広報誌】愛 第41号(2017年度)
CONTENTSご挨拶 公益財団法人アジア福祉教育財団 理事長 藤原 正寛 特別寄稿「不透明さを増す国際政治と未来への展望」京都大学大学院法学研究科教授 中西 寬 平成 30 年度 アジア諸国社会福祉関係者招聘事業民間外交としての招聘とは歓迎レセプションにおける堀井巌外務大臣政務官のスピーチ(要約) 歓迎レセプションにおける各国大使館の挨拶(要約) 10写真で綴る研修旅行 訪日団実績 第 39 回日本定住難民とのつどいの開催開催報告 難民支援事業難民支援事業の概況 ― 2018年を振り返って ― 2018 年難民支援事業報告 スタッフレポート 財団の動き ご芳情とご支援 公益財団法人 アジア福祉教育財団 機構図 冊子データはこちらよりダウンロードいただけます。また、紙媒体についても無料で配布しております。ご希望の方はFAXまたはe-mailでお問合せください。FAX:03-3449-0262 e-mail: info@fweap.or.jp
その他の動き
2023.05.09
ネパール仏陀記念日特別式典への出席
2023年5月6日、ドゥルガ・バハドゥール・スベディ(Durga Bahadur SUBEDI)駐日ネパール大使主催により、都内において、仏陀の生誕地として国連からも認定されているネパールにちなんだ仏陀記念日特別式典が開催され、当財団より河上淳一事務局長が出席しました。 スベディ大使は、2022年11月7日に、新任の駐日ネパール大使として信任状を奉呈されました。 ネパールは、当財団がこれまで実施してきたアジア諸国からの社会福祉関係者の招聘事業の対象国のひとつであり、また当財団は駐日ネパール大使館のみならず、国内のネパール人団体である、海外在住ネパール人協会(NRNA)日本支部とも、近年親密な交流関係を有しています。 当財団としては、これまでのこうした関係を今後も維持しつつ、日ネパール友好協力関係全体の発展に寄与していきたいと考えています。
その他の動き
2023.04.19
ピーマイラオ(ラオスお正月)行事への参加
2023年4月16日、ラオスのお正月(ピーマイラオ)を祝う伝統行事が神奈川県愛川町のラオス文化センターにて3年ぶりに開催されました。 行事冒頭は、参加者全員を一本の紐でつないで読経が行われ、その後主催者である在日本ラオス協会会長のビルンラハ・ピンマチャンさん、駐日ラオス特命全権大使 フォンサムット・アンラワン閣下(H.E. Mrs. PHONGSAMOUTH Anlavan)、当財団の河上淳一事務局長が、それぞれ祝賀の挨拶を行いました。 続けてお正月を祝う行事らしく、手作りによるラオス料理の昼食、僧侶を先頭にしたパレード、お清め、歌や踊りなどが行われました。 会場となったラオス文化センターは、日本に定住した難民が協力して作り上げた場所で、日本に在住しているラオスの皆さん達の拠り所となっています。総勢200名を超える参加者たちは久しぶりの親戚・友人たちとの再会となり、コロナ禍を乗り越えてのお祝いを心から楽しんでいるようでした。
その他の動き
2023.04.12
ベトナムの伝統行事 -ベトナム建国記念日の祝賀交流会-
旧暦3月10日は、ベトナム建国の祖である「フン王」達の功績を讃える日として、べトナムで最も重要な祭日の一つとなっています。ベトナムの伝承によれば、初代のフン王は紀元前2879年に「ヴァンラン」というベトナムで最初の国を建国した英雄で、多民族国家ベトナムの統合の象徴であるそうです。 このたび、「日本在住ベトナム人協会(VAJ)」は、2023年4月9日(日)に東京都大田区の集会所において、祭日を祝うための交流会を行いました。 まず、ベトナム伝統の先祖礼拝の儀式が行われたあと、この協会の活動に生涯を捧げてきたグエン・ミィ・トゥアン(南海泰平)副会長が本年3月に逝去されたことを偲び、追悼セレモニーが執り行われました。続いて、来賓としてアジア連帯委員会事務局長、当財団の河上淳一事務局長がご挨拶しました。懇親会では、アメリカ・南カルフォルニアから有名な声楽隊の出演もあり、同胞や日本人関係者達が集う貴重な機会となりました。 伝統の先祖礼拝儀式 当財団 河上事務局長の挨拶 声楽隊が花を添える
その他の動き
2023.03.10
藤原理事長の駐日スリランカ大使表敬訪問
2023年3月8日、当財団の藤原理事長は、河上事務局長と共にスリランカ民主社会主義共和国(以下、スリランカと表記)の駐日大使館を訪ね、新任大使として1月19日に信任状の奉呈を終えられたE. ロドニー M. ペレーラ大使へのご挨拶を行いました。 ペレーラ大使は、スリランカの外交官として多くの国で勤務されており、2020年末までは駐米大使の職にあって、米国政府や国際機関等との調整役を務められました。 スリランカは、当財団がこれまで実施してきました「アジア諸国福祉関係者招聘事業」に、1980年10月実施の第6回招聘から参加しており、当財団として駐日スリランカ大使館とは大変親密な関係を有してきています。 今回の表敬訪問では、藤原理事長より当財団が今年9月に実施を予定している『特別招聘』のプログラムについて説明し、これに対しペレーラ大使より、スリランカとしても招聘事業への参加を積極的に検討したい、との発言がありました。
その他の動き
2023.02.27
伊藤UNHCR駐日代表との意見交換
2023年2月21日(火) 伊藤礼樹(いとうあやき)国連難民高等弁務官(UNHCR)事務所駐日代表が、着任挨拶のため、当財団の藤原正寛理事長及び吉田朋之難民事業本部長を訪問しました。UNHCR駐日事務所からは阿阪奈美法務担当副代表が、当財団からは河上淳一事務局長が同席しました。 伊藤代表から、これまでの長年にわたる継続的なUNHCR駐日事務所への協力に対して謝意が述べられるとともに、当財団及び難民事業本部とUNHCRとの一層の協力関係を深めていくことを確認しました。 伊藤代表は,日本に難民が定住を開始して40余年が経過し、当財団が難民をはじめとする外国人住民の共生社会への包摂を目的に行っている難民コミュニティとの定期意見交換について関心を示されました。 これに対し藤原理事長は、今年の12月にジュネーブで開催が予定されている第2回グローバル難民フォーラムへの協力に関して、当財団として、広報誌への関連記事の掲載等により広報に協力していくことを表明しました。
その他の動き
2023.02.06
【スリランカ独立記念式典への財団河上事務局長出席】
2023年2月4(土) E. ロドニーM. ペレーラ駐日スリランカ大使夫妻主催により,都内において,スリランカ独立記念式典が開催され,当財団より河上淳一事務局長が出席しました。 ペレーラ大使は,2023年1月19日に,新任の駐日スリランカ大使として信任状を奉呈されたばかりです。 スリランカは、当財団がこれまで実施してきたアジア諸国からの社会福祉関係者の招聘事業の対象国のひとつであり,同事業を通じて当財団は,在京スリランカ大使館とも親密関係を有しています。 当財団としては、これまでのこうした関係を今後も維持しつつ、日スリランカ友好協力関係全体の発展に寄与していきたいと考えています。
その他の動き
2022.12.28
奥野ヘンロイご家族のご来訪
2022年12月26日、当財団に元カンボジア難民の奥野ヘンロイさんとご家族が訪問され、藤原正寛理事長、河上淳一事務局長他と面談し、会社の経営のことや生活状況などについてお話を伺いました。 奥野さんは、難民として来日し、大和定住促進センターで日本語等を学び就職しました。その後は奥野商事を立ち上げ、代表取締役として貿易や不動産経営などを営んでいます。新型コロナウイルス感染症の影響でマスクが手に入らなかった2020年5月には、当財団に大量のマスクを寄付してくださり、難民事業本部(RHQ)にて難民認定申請者の方々へお配(くば)りして活用させていただきました。 寄付の記事はこちらからご覧いただけます。 当財団としては、今後とも皆様のお力を借りて、難民定住者やコミュニティへの支援等に努めて参ります。 写真左から 河上淳一事務局長、藤原正寛理事長、奥野ヘンロイさん、奥野麗子さん、ご子息
その他の動き
2022.12.23
ジリアン・トリッグス国連事務次長/UNHCR高等弁務官補(保護担当)との意見交換
2022年12月19日(月)午後、当財団藤原理事長と吉田難民事業本部長は、来日中のジリアン・トリッグス(Gillian Triggs)国連事務次長/UNHCR高等弁務官補(保護担当)(Assistant High Commissioner for Protection)と意見交換を行い、当財団・難民事業本部が実施している難民の定住支援について詳細に説明を行いました。この意見交換には、UNHCR側からモニーク・ソカンUNHCRアジア太平洋地方局首席保護調整官が、また、駐日事務所のナッケン首席副代表及び阿阪副代表(法務担当)が参加しました。トリッグス高等弁務官補一行は19日の午前中に、最初の日程として千葉市を訪問し、神谷千葉市長と会談したほか、市内に在住している第三国定住難民、アフガニスタン条約難民、ウクライナ避難民と面会しました。これに対し吉田本部長からは、千葉にて高等弁務官補が面会した第三国定住難民は就労先でも指導的立場にあり生活が安定していることや、アフガニスタン条約難民は様々な国内の地方都市に住んでいるため難民事業本部が実施する定住支援プログラムにオンラインで参加していることなども説明しました。これに対しトリッグス高等弁務官補は、日本の定住支援プログラムが日本語教育・生活ガイダンスの授業に加え、健康管理や就職斡旋などを一体的に行うものであり、定住先でも継続的に生活支援、日本語学習支援のフォローアップを行っている実情を聞き、日本のきめ細やかな支援は諸外国にも類を見ない支援であると評価しました。この他、意見交換の席では、藤原理事長より当財団が外国人住民を包摂するインクルーシブな社会づくりを目的とした活動として、インドシナ難民の受け入れ以来、1万2千人以上にのぼる難民定住者を中心に、コミュニティ同士の相互扶助への支援、日本語プレゼンテーション・コンテストなど外国人と日本人の懸け橋になる人材の育成、難民の児童・生徒の学力向上のための補習教室の取り組みへ資金援助をしていることを紹介すると共に、日本で学校の勉強になかなかついていけない難民の児童・生徒の学力の問題は子どもの将来にもかかわる喫緊の問題であることを強調しました。トリッグス高等弁務官補からは、教育や雇用といった機会を通じたこれまでとは異なる難民支援のあり方について考え方が披露されました。これに対し、藤原理事長は社会が抱える労働力不足の問題への解決策として、外国人労働者の受け入れが期待されている。そのためには、難民をはじめ、外国人一人ひとりが違和感なく日本社会に溶け込んでいけるよう多文化共生社会をつくることは今後さらに重要な課題となる旨を述べ、当財団と難民事業本部は、日本政府の難民政策の動向に応じて、施策が円滑に実施されるよう、幅広く協力していく考えであることを表明しました。最後に、トリッグス高等弁務官補から、来年2023年12月にジュネーブで開催予定の「第2回グローバル難民フォーラム」に触れつつ、共同議長国である日本政府や当財団のようなステークホールダーの貢献に対する期待が表明されました。
その他の動き
2022.07.20
藤原理事長による避難民一時滞在施設の視察
アジア福祉教育財団では、日本政府の委託を受け、傘下の難民事業本部を通じて、身元引受人のいないウクライナ避難民の方々に対する支援を行っています。 これらのウクライナ避難民の方々には、日本到着後、当財団が委託業務の一環として確保した一時滞在施設に滞在していただき、食事の提供、生活費の支給などの支援のほか、健康情報を聞き取り、健康診断、病院受診に繋げるなどのきめ細かい健康管理を実施しています。さらに、在留資格変更(特定活動1年)、住民登録、国民健康保険交付、銀行口座開設などの諸手続の支援や、施設内で日本語講座を開講して、希望者に日本語講座を受けていただく機会を提供しています。 2022年7月8日(金)に当財団の藤原理事長と河上事務局長他が、ウクライナ避難民の一時滞在施設を視察し、日本語教室、ヒアリングルーム、客室、食事会場などを訪れたほか、ウクライナ避難民の方々と直接懇談する機会を設けました。 ウクライナ避難民の方々からは、「日本の文化や日本人の優しさに触れることができ、心が穏やかになった」「日本語を話せるので、通訳として同胞の避難民の役に立ちたい」など言葉がありました。 アジア福祉教育財団は、避難民の方々が安心して日本で一時滞在できるよう、こうした支援をこれからも進めていく予定です。
その他の動き
2022.06.09
NPO法人「カンボジア支援センター」主催会合への財団幹部出席
2022年5月22(日)、神奈川県平塚市において、NPO法人「カンボジア支援センター」が会合を行い、当財団より新任の河上淳一事務局長代理他が出席しました。 カンボジア支援センターは、日本各地で活動している10のカンボジアコミュニティ組織が合同して新たに構成したコミュニティ団体であり、今後、カンボジア仏教儀式の開催、伝統文化の継承、母国語の習得、同国人の生活相談などを計画していると伺っています。会合には、神奈川県、群馬県、栃木県から各地のリーダーが集まり、関係者への紹介がありました。 さらに、3月10日(木)に信任状を奉呈されたTUY LY(トゥイ リー)駐日カンボジア特命全権大使も併せ歓迎、紹介され、同大使から現在のカンボジアの経済発展やコロナの感染状況などについて説明がありました。続いて、河上より、当財団がカンボジアコミュニティに対して行った食料支援や、定住難民との意見交換会の開催について披露しました。 当財団は、今後も難民コミュニティが日本社会で更に活躍できるよう、様々な活動に協力していきます。
その他の動き
2022.04.25
NRNAの献血活動に対するVAJの協力
NRNAとVAJメンバーの交流 「海外在住ネパール人協会(NRNA)」の日本支部は、4月17日、日本社会への貢献の一環として、全国12か所の赤十字献血センターで献血活動を行いましたが、当日、新宿区の献血センターには「日本在住ベトナム人協会(VAJ)」の有志10数名が訪れ、この献血活動に参加してくれました。NRNAは、昨年12月にアジア福祉教育財団が主催した「第2回難民定住者との意見交換会」にゲスト・スピーカーとして参加し、VAJを始めとする難民コミュニティと知り合いになりました。そこで、この献血活動を行うに先立ち、当財団を通じて各難民コミュニティに協力を求めていたのです。日本には、ネパール、ベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマーなど数多くの外国人コミュニティが存在しますが、一般的には、これらコミュニティ同士の交流はあまり行われていないようです。今回の活動は、こうした外国人コミュニティ同士が、当財団の呼びかけに応えて連携し、献血という社会全体への貢献活動に参加する良い例となりました。当財団では、今後とも、こうした活動を支援していく考えです。 10
その他の動き
2022.04.14
ベトナムの伝統行事 -ベトナム建国記念日の祝賀交流会-
旧暦3月10日は、ベトナム建国の祖「フン王」の命日で、ベトナムで最も重要な祝日の一つです。ベトナムの伝承によれば、フン王は紀元前2879年に「ヴァンラン」というベトナムで最初の国を建国した英雄で、多民族国家ベトナムの統合の象徴であるそうです。このお祭りは、旧暦のために毎年日付が変わり、今年は4月9日(日)に「日本在住ベトナム人協会(VAJ)」が、東京都大田区の集会所において、祝賀交流会を行いました。 まず、ベトナム伝統の先祖礼拝の儀式が行われ、次に来賓として、当財団の安細理事長補佐、アジア連帯委員会の鈴木事務局長、明治学院大学の長谷部准教授などがご挨拶しました。 南海会長代行の挨拶 当財団 安細理事長補佐の挨拶 約50名が参加
その他の動き
2021.04.21
ベトナムの伝統行事 -ベトナム建国記念日の祝賀交流会-
旧暦3月10日は、ベトナム建国の祖「フン王」の命日で、ベトナムで最も重要な祝日の一つです。ベトナムの伝承によれば、フン王は紀元前2879年に「ヴァンラン」というベトナムで最初の国を建国した英雄で、多民族国家ベトナムの統合の象徴であるそうです。このお祭りは、旧暦のために毎年日付が変わるのですが、日本では、4月18日(日)に「日本在住ベトナム人協会(VAJ)」が、東京都大田区の集会所において、祝賀交流会を行いました。今年の祝賀交流会は、新型コロナ感染症を予防するために規模を縮小して開催されましたが、ベトナム伝統の先祖礼拝の儀式は、なかなか見ごたえのあるものでした。来賓として、当財団の小川事務局長、河合業務2課長の他、「難民を助ける会」の吹浦特別顧問、柳瀬会長、「アジア連帯委員会」鈴木事務局長などが参加しました。先祖礼拝式と主催者・来賓の挨拶のあと、南シナ海と周辺地域の安定に関するパネルディスカッションや、VAJの年次活動報告などが行われました。 南海VAJ会長代行の挨拶 当財団 小川事務局長の挨拶 参加者を約50名に限定して開催
その他の動き
2020.10.14
カンボジアの行事 -雨季明けの収穫祭-
カンボジアでは、毎年11月頃、満月の前後3日間にわたって自然の恵みに感謝する収穫祭が行われます。日本でも、カンボジア難民でつくる「在日カンボジアコミュニティ(CCJ)」が神奈川県伊勢原市の集会所において、この収穫祭が行われました。本年9月27日に行われたお祭りには、多くの在日カンボジア人の皆さんのほか、ラチャナ駐日カンボジア大使、当財団の藤原理事長、磯難民事業本部長、外務省や平塚市の関係者などが参加しました。来賓の挨拶に続き、カンボジアの伝統に従ってオムボックが作られ、参加者全員に分け与えられました。オムボックとは、収穫された米を籾のまま鍋で炒って、臼と杵を使ってつぶした食べ物です。シリアルのような食感で、香ばしい風味が口いっぱいに広がります。オムボックは、お寺への供え物として作られますが、収穫直後の米を使ったものは、特別に美味しいのだそうです。写真左からラチャナ駐日カンボジア大使、藤原理事長、礒難民事業本部長、小川事務局長、平塚市議会議員他 CCJにはカンボジアから招聘した僧侶が駐在し、在日カンボジア人の心の拠り所となっている 刈った稲を脱穀する米を炒る香りが広がるカンボジアから取り寄せた臼と杵で米をつく藤原理事長 今年は、初めてカンボジア難民のリーさんが育てた稲を使ってオムボックが作られました。リーさんは、カンボジア難民であり、大和定住促進センターで日本語を学んだ後、特別養護老人ホームで約20年間勤め、6年前から藤沢市にある担い手のいない田んぼを借りて稲作を始めました。田んぼの持ち主や組合の方々によれば、農家の跡継ぎがおらず耕作放棄地が増える中、リーさんに2400坪の田んぼを貸したところ、その熱心に稲作をする姿を見て、地域が活気づいたとのことです。リーさんが稲作を始めた年は、苗、肥料、耕作機械などを組合から無償提供してもらい、日本式稲作の指導も受けました。稲作だけでなく、自治会や地域の掃除活動などへの参加も勧められました。お陰で、大きなトラブルも無く、リーさんは地元に温かく迎え入れています。収穫した米は、在日カンボジア人からの購入希望が多いため、来年は3倍の田んぼを仲間と一緒に耕作すると言って、リーさんは目を輝かせていました。無料で貸りた稲刈り機を使うリーさん 収穫には駐日カンボジア大使館員も手伝いましたリーさんを支える地主や組合の方々 今年も豊作でした
その他の動き
2020.09.29
ベトナム仏教寺院「南和(ナムホア)寺」
日本にベトナム人が住職を務める仏教寺院があることをご存知でしょうか?1975年のベトナム戦争終結を契機としてインドシナ三国(ベトナム、カンボジア、ラオス)で政変が発生し、これを逃れて多くのインドシナ難民が日本にやってきました。そのうち日本に定住したベトナム難民は約8,500人で、多くが仏教を信仰しています。こうしたベトナム難民には、自らの信仰の場を求める声が多かったため、2006年に埼玉県越谷市に、この南和(ナムホア)寺が建立されました。日本で唯一宗教法人の認定を受けたベトナム仏教寺院です。週末になると、難民だけでなく、仕事や留学で一時的に日本に滞在しているベトナム人も説法を聞きにこの寺院を訪れます。お正月やお盆などの行事際には、1,500人以上のベトナム人が遠くから集まり、寺院側も40種類以上のベトナム精進料理を用意して信者を迎えるのです。法要の様子 週末や年中行事には沢山の人で賑わう年中行事での踊り披露 ベトナム精進料理
その他の動き
2020.05.07
元カンボジア難民の奥野商事・奥野ヘンロイさんより大量のマスクのご寄付を頂きました
先日、元カンボジア難民で奥野商事を経営されておられる奥野ヘンロイさんから、大量のマスクを郵送していただきました。 当財団の難民事業本部(RHQ)にて、支援を求めて事務所へ訪れた難民認定申請者の方々へお配(くば)りしたり、彼らに対応する職員の安全のために、活用させていただいております。 奥野ヘンロイさんへ財団理事長の藤原が電話で厚く御礼申し上げたところ、有効に使ってください、という温かいお言葉をいただきました。 奥野ヘンロイさんの奥野商事は、埼玉県行田市で貿易関係の事業を行っています。本当にありがたく存じます。
その他の動き
2020.04.23
国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所新旧代表との会見
2020年4月23日、当財団の藤原正寛理事長は、国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所のダーク・ヘベカー(Dirk Hebecker)前代表と、カレン・ファルカス(Karen Farkas)新代表の両名と会見を行いました。 この会見はSkypeを利用したリモート形式で行われ、当財団側からは礒正人難民事業本部(RHQ)本部長他の財団幹部が、また、UNHCR駐日事務所側からは川内(かわうち)敏月(としつき)副代表他が参加しました。 席上、ファルカス新代表よりは、UNHCR駐日事務所として、へベカー前代表によってなされた当財団との緊密な協力関係を一層強化して行きたい旨の表明がありました。 これに対し藤原理事長より、へベカー前代表には在任中『定住難民とのつどい』やRHQ支援センターでの日本語研修の「修了式」へ毎年出席頂き、また、財団職員への特別講義を実施して頂いた。更に、2019年12月11日に当財団が主催した財団設立50周年・RHQ設置40周年の『記念式典』にも列席頂き、アントニオ・グテーレス(Antonio Guterres)国連事務総長からの祝辞を代読頂いたとして謝意を表明しました。また、ファルカス新代表に対し、当財団として近く実施する定住難民等支援団体への資金援助事業の概要を紹介し、難民支援分野においてUNHCR駐日事務所との連携を図りたい旨述べました。
その他の動き
2019.06.21
聖心女子大学 SHRET祭へ出席
6月20日は「世界難民の日」です。聖心女子大学の公認難民支援学生団体SHRET(シュレット) は、活動報告と難民啓発を目的としたSHRET 祭を「世界難民の日」の前後に開催しており、今年は6月21日に藤原理事長、安細事務局長他が出席しました。今年のコンセプト「難民×アート」では、多大な影響力をもつアートを通して難民問題にフォーカスすることで、今まで関心のなかった人に対しても深く考えてもらう機会を提供したいとして、森美術館キュレーター 近藤健一さんの講演や、アートに関連したワークショップが企画され、多くの方々が参加していました。 当アジア福祉教育財団では、日本に定住する難民を激励するとともに、日本の人たちに難民定住者への理解を深めていただくことを目的として、昭和57年1月から「日本定住難民とのつどい」を毎年開催しています。 難民定住者の雇用にご協力いただいている事業所をはじめ、日常物心両面にわたってご支援いただいている協力者の方々に感謝状を贈呈するほか、模範となる難民定住者へ表彰状を贈呈します。その後のアトラクションでは、難民定住者の国の民族舞踊や歌などを披露しました。《日時》 2019年10月20日(日) 午後1時~4時《会場》 新宿区立新宿文化センター 大ホール当日の詳細をご紹介いたします
その他の動き
2019.06.20
世界難民の日 UNHCRレセプションへ出席
6月20日は「世界難民の日」です。UNHCRは、難民問題への理解促進のため、東京スカイツリーⓇをはじめ全国15カ所のモニュメントが国連ブルーに灯し、そのブルーに灯る東京スカイツリーを眺めながらのレセプションが行われ藤原理事長、小川理事長補佐が出席しました。世界では紛争や迫害によって故郷を追われ、保護を求める人の数は増え続けています。難民問題が拡大、複雑化するなか、2018年12月に国連総会で採択された「難民に関するグローバル・コンパクト」でも社会全体で難民支援に取り組む重要性が打ち出されています。私たち一人ひとりが、世界の難民とともにあることを確認する集いとなりました。
その他の動き
2019.04.14
元姫路定住促進センター名誉所長 ヘンドリック・クワードブリット司祭の逝去
ヘンドリック・クワードブリット司祭(通称「ハリー神父」)は、2019年4月12日に、居住先の淳心会「仁豊野ヴィラ」(注:引退した同会司祭の宿泊施設)にて亡くなられ、14日に通夜が、また15日に告別式が、いずれも同ヴィラに近接する淳心会運営の「姫路聖マリア病院」付属聖堂内にて行われました。 14日の通夜には当財団より藤原理事長と安細事務局長が参列しました。聖堂内には120名分ほどの椅子が満席となり、加えて祭壇の左右やオルガン付近に設けられた臨時の席も埋り、正面入り口から祭壇に続く中央通路も参列者で溢れていました。参列者の合計は凡そ200名余りとみられ、その1/3程度はベトナム人定住者のようでした。式典中に何度か合唱や聖書朗読がなされましたが、ベトナム語による合唱、朗読もありました。 ハリー神父は、1956年10月に来日し、ベトナムからの「ボート・ピープル」の日本上陸が始まった1975年6月以降、第三国での定住を希望して日本に一時滞在する難民に対し、一時滞在施設を提供すべしとの「カリタス・ジャパン」からの指示を受け、淳心会が仁豊野に一時滞在者用キャンプを設置することとなり、ハリー神父はそのキャンプの所長に就かれました。更に、日本政府がベトナム難民の日本定住を決定して仁豊野にある淳心会の所有地内に定住促進センターを開所(1979年12月11日)すると、同センターの名誉所長に就任しました。 姫路定住促進センターは国の委託を受けた難民事業本部により運営されていましたが、ハリー神父は開所時から、難民の就職斡旋や学齢子女の地元小学校(注:姫路市立砥堀小学校)への通学受入れを働き掛けるなど、献身的に難民に寄り添ってくれました。センターは1996年3月末に閉所されましたが、ハリー神父はそれ以降も淳心会が仁豊野に設けた「交流センター」を拠点として、ベトナム人定住者や彼等のコミュニティーへの支援を続けると共に、聖マリア病院のチャプレンとして、ベトナム人定住者との集いや葬儀を執り行いました。 お通夜に参列する藤原理事長
招聘事業
2024.11.29
アジア福祉関係者の招聘 活動実績
アジア福祉教育財団では、アジア17の国・地域(注)から社会福祉事業に従事する官民の関係者を約1週間の日程で日本に招聘し、社会福祉関連の研修や、日本に対する理解を深めてもらうためのプログラムを実施しています。この事業は1978年より基本的に毎年複数回実施されており、2019年度末までに118回、延べ1943名を招聘しました。(注)インド、インドネシア、カンボジア、シンガポール、スリランカ、タイ、ネパール、フィリピン、パキスタン、バングラデシュ、ブータン、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、モンゴル、ラオス、台湾。なお、韓国は2011年より中断。最近の招聘2020年度は、残念ながら新型コロナ感染症のために招聘事業を実施することができませんでした。直近の2019年度を例にとると、同年4月にはインド、インドネシア、タイ、ベトナム、台湾から福祉事業関係者をそれぞれ3名ずつ計15名を1チームとして招聘し、5月にはカンボジア、スリランカ、ミャンマー、モンゴル、ラオスから同じく3名ずつ計15名を招聘しました。2019年度のテーマは「障がい者に対する福祉」であり、参加者は、東京では厚生労働省社会・援護局を訪問して日本の障がい者福祉政策に関する説明を受けたほか、日本財団のパラリンピック関連施設や特別養護老人ホームなどを視察し、地方では、「奈良県立障害者総合支援センター」、宝山寺福祉事業団の「障害児福祉センター」、オムロンの「京都太陽の家」などを視察しました。また、日本理解のためのプログラムとして、東京では国会、赤坂迎賓館、国立東京博物館などを訪問したほか、生け花や茶道のデモンストレーションに参加し、地方では、奈良市長へ表敬訪問したほか、金閣寺、東大寺、興福寺、平城宮跡などを参観しました。日本財団の パラリンピック・サポートセンター大和ハウスの介護ロボットなど展示場国会議事堂の視察財団での研修特別養護老人ホーム訪問平城京跡大極殿にて財団では、招聘日程の最終日に参加者全員を対象とするアンケート調査を行いましたが、概ね全ての参加者が財団への感謝を述べるとともに、①今回の招聘で学んだことは自国での障害者福祉業務に役立つ②招聘によって日本への理解が深まり、親近感が増したと回答しています。他方で、一部の参加者からは、③各国の参加者が福祉問題について相互に意見交換を行う機会を増やして欲しい④帰国後も各国の参加者が連絡できるようなネットワークを構築して欲しいなどの意見もありました。今後の招聘事業についてこの招聘事業が始まった1978年当時は、日本はアジアにおける社会福祉行政の殆ど唯一の先進国であり、また、日本への渡航も現在ほど簡単ではなかったので、各国の福祉関係者を招聘して日本の社会福祉制度を紹介し、対日理解を深めてもらうことには大きな意義がありました。しかし、40年以上が経過した今日では、アジアの多くの国、地域は社会福祉分野でも大きな発展を遂げており、日本を訪問する人々の数も飛躍的に増大しています。また、IT技術の進歩からオンラインによる連絡や情報取得も、簡単かつ迅速に行えるようになりました。こうした時代の変化に対応するため、財団では、これまでの招聘事業によって得られた知識・経験や人脈を踏まえた上で、事業内容の見直し、招聘対象国の拡大、ネットワークの再構築などを鋭意検討していく所存です。
難民支援
2024.11.29
難民コミュニティへの支援 支援実績
アジア福祉教育財団では、新型コロナウイルス感染症の影響受けて生活に困窮している難民や定住者の皆さんに対し、2020年度と2021年度の2回にわたり、民間の支援団体や定住難民コミュニティの自助団体等への資金援助を通じて、食糧や日用品を供与する支援を行いました。第1回の支援第1回の支援は2020年5月から9月にかけて行われました。11の支援団体・自助団体等から12件申請があり、財団事務局と担当理事によって厳正に審査した結果、6団体7件を承認しました。供与物品は、それぞれの支援・自助団体によって多少の差はありますが、概ね米、乾麺、缶詰、調味料、マスク、消毒用アルコールなどで、ベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマーの難民コミュニティを中心に884世帯約1500人に供与されました。供与総額は11,294,400円になります。支援実績[caption id="" align="aligncenter" width="572"] かながわ難民定住支援協会との署名式[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="575"] 日本国際社会事業団との署名式[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="574"] ミャンマー難民への支援[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="573"] ベトナム難民への支援[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="575"] 食糧の袋詰め作業[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="577"] カンボジア難民への支援[/caption] 第2回の支援第2回の支援は2021年4月から始まりました。聞き込み調査の結果、多くの難民コミュティではコロナ感染も発生していて、被害は昨年よりも深刻であることが判明したからです。財団では、4月末から5月末まで支援・自助団体の募集を行い、以下の9団体の申請を承認しています。支援総額は11,691,200円で、支援対象者は8月20日時点で約2,790名となりました。各団体による食料等の配布は6月から開始されました。支援実績 [caption id="" align="aligncenter" width="574"] 日本在住ベトナム人協会による支援物資梱包作業[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="571"] 日本在住ベトナム人協会による支援物資調達作業[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="575"] 本在住ベトナム人協会からの支援物資を受け取る実習生[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="575"] かながわ難民定住援助協会からの支援物資を受け取る定住者[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="574"] カンボジア子ども支援センターからの支援物資を受け取る定住者[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="574"] カトリック伊勢崎教会付属ベトナム人コミュニティによる支援物資の配布[/caption]
難民支援
2024.11.28
パスウエイズ・ジャパンへの資金援助 -アフガニスタン退避者等への日本語教育支援-
公益財団法人パスウェイズ・ジャパンでは、一定の日本語力を身に付け、就職活動中、あるいはこれから就活を行う予定の難民の背景を持つアフガニスタン退避者等が、日本での就職に必要な、また日本独特の就活に必要な知識やスキルを身に着け、目指すキャリアに応じた就活をすることができるよう、就活のためのオンラインによる日本語講座を開講しています。私たちアジア福祉教育財団は、難民の背景を持つ方々が日本での生活基盤を安定させることが包摂社会創生への第一歩になると考え、活動へ資金援助を行っています。 日本語講座は、「しごとの日本語(初級)」、「N3(日本語能力検定試験3級)対策講座」、「フォローアップ講座」の3種類です。11月18日、私たちは「N3対策講座」のオンライン授業を見学させいただきました。受講者は7名で、オンラインで行うことのメリットが活用され、岐阜や沖縄から参加する方もいらっしゃいました。熟練した日本語教師が、受講者のJLPT(日本語能力検定試験)の受験を目指し、肯定文と否定文、対義語などの問題を出しながらポイントを絞って指導していました。問題を解くだけでなく、発話する機会も多く設定されており、受講者が熱心に課題に取り組んでいる様子がオンラインの画面からも伝わってきました。 このプログラムの特徴は、講座を修了すると就職の面接、履歴書作成の指導を行うフォローアップにも取り組むということです。
イベント
2024.11.21
アジア フレンドシップ フェスティバル 大盛況!
11月3日(日)、JICA東京にて、「アジア フレンドシップ フェスティバル」を初めて開催しました。このフェスティバルは、難民をルーツにもつ人々を中心に構成されたコミュニティ約10団体から選出された実行委員が主体となり、企画、準備、当日の運営までを行いました。当日は、200名以上が参加し、民族衣装でのファッションショー、伝統音楽や踊りの披露、また、文化体験を通じて、参加者同士が民族や世代を超えてお互いを知り、新たな関係を築くことができました。 【実行委員からのコメント】・ベトナムコミュニティ代表自分たちのコミュニティだけでは、できなかった。異文化を共有することができてとても良かった。はじめての試みとしては、成功したと思う。・カンボジアコミュニティ代表他のコミュニティと連絡を取り合って準備をするのは大変だったが、子どもから大人までが楽しんでいてよかった。子どもたちのアイデンティティを確かめる良い機会となった。・ロヒンギャコミュニティ代表タナカ(顔にタナカの木を削った液を塗る体験)は、みなさんとても楽しんでくれていた。子どもたちの歌の披露も練習が大変だったが、みんなが集まる機会を作ってもらえて嬉しかった。 【参加者からのコメント】・一度に色々な国の文化を見ることができて楽しかった。・次は日本人の参加を増やしてほしい。・披露する文化の説明がほしい。 ロヒンギャ 文化紹介ブース カンボジア 伝統音楽披露
難民支援
2024.11.12
Harmony Sisters Networkへの資金援助(母語、英語教室)
英語のオンライン学習 Harmony Sisters Network(ロヒンギャを中心にした女性のグループ)による子どもたちへの英語、ロヒンギャ語、ミャンマー語のオンライン学習に対し、アジア福祉教育財団は資金援助を行っています。10月8日に英語、10月21日にロヒンギャ語・ミャンマー語のオンライン学習に参加しました。夜20:30から30分間、20名前後の子どもたちが参加しています。夕方はそれぞれが宿題教室に参加、夕食、お祈りのためモスクへ、その後にオンライン学習となるため時間が遅く、低学年は眠い目をこすりながら、それでも楽しそうに取り組んでいました。学年が異なる小学生をオンラインで集中力をキープするのは大変そうでしたが、それぞれの先生が工夫して楽しく授業をしていました。 参加した大人は、2つの言語(ロヒンギャ語が得意な人は英語とミャンマー語、ミャンマー語が得意な人は英語とロヒンギャ語等)を一度に習得することが難しく、頭の柔らかい小学生に置いて行かれる学習状況のようです。 母語の学習は単に文化の継承だけでなく母語であるロヒンギャ語を取り戻し、アイデンティティを確認する作業でもあることと分り、アジア福祉教育財団の助成金が有意義に活用されている一面に触れることができました。 子どもたちは日本で暮らさざるを得ない両親の想いを今はまだ完全には理解していないかもしれませんが、自分のルーツに興味を持ち、自身のアイデンティティを形成するきっかけになることを願っています。 アッサーラアリクム アル ナーム なおこ (こんにちは。私の名前はなおこです)
難民支援
2024.10.30
日本在住ベトナム人協会(VAJ)への資金援助(日本語能力向上講座)
アジア福祉教育財団は、NPO法人日本在住ベトナム人協会(VAJ VIETNAMESE ASSOCIATION IN JAPAN)に対して「日本在住ベトナム人コミュニティの次世代リーダー育成プログラム(以下、「育成プログラム」)」と「ベトナム人向け日本語能力向上プログラム(以下、「日本語能力向上プログラム」」の2活動へ資金援助を行っています。 VAJが行う「日本語能力向上プログラム」の活動の目的と活動内容は、以下のとおりです。 目的:日本の生活に不可欠な日本語力を、職場、地域交流、家族間など様々な場面、能力に応じて習得またはレベルアップを図るため「日本語能力向上プログラム」を実施し、以下の1)~3)の効果を上げる。1)ベトナム人コミュニティの中での日本語習得の必要性の意識を高める2)高齢者、主婦、就労者、学生など幅広い対象に、日本語能力試験(JLPT)資格の獲得を促す3)上位資格保有者の増加によりにコミュニティ全体の日本語能力を底上げする 活動内容:〇開催期間は9月23日から11月17日まで〇全てのクラス開催時間は21:00から22:15まで〇クラス編成N2: 月曜日(聴解)、水曜日(読解)、木曜日(語彙・文法)N3: 土曜日(語彙・文法)、日曜日(聴解)N4: 火曜日(聴解・会話)、木曜日(語彙・文法)、日曜日(読解) 2024年10月24日、「日本語能力向上プログラム」のN2クラスとN4クラスのオンライン授業を視察しました。参加者数はN2クラス19名、N4クラス16名で、どちらのクラスも、ベトナム在住の日本語教師が、JLPTの受験を目指し、過去問を使ってポイントを絞って指導していました。教える側も教わる側も両方がベトナム人なので、特に習熟度が低いN4クラスでは、日本語教師がベトナム語で補足説明をして、理解を促進するなど、受講生全体が理解できるよう取り組まれていました。受講生も集中し、熱心に課題に取り組んでいる様子がオンラインの画面からも伝わってきました。 このVAJの「日本語能力プログラム」の特徴は、ベトナム在住のベトナム人日本語教師を活用していること、受講生が日本在住者とベトナム在住者が混在していて相互に一定の刺激を受けつつ、一体性があるクラス授業が展開されているところにあります。
難民支援
2024.10.25
NPO法人在日カンボジアコミュニティ(CCJ)への資金援助(防災意識向上講座)
今年度、アジア福祉教育財団は難民コミュニティ団体に対する資金援助事業として、NPO法人在日カンボジアコミュニティ(CCJ)が実施する防災意識向上学習に助成をしました。この事業は、CCJのメンバーが、日本でどのような災害が起こりえるか学び、備えるべき防災グッズを用意し、災害発生後どう行動するかを学び、意識することで、平常時からそれぞれが家庭やコミュニティで実践することを目的としています。10月20日、神奈川県総合防災センターにおいて体験実習が行われ、コミュニティからは第一世代から第三世代の子どもを含む約35人が参加しました。センターの職員とクメール語通訳者の案内を受け、震度7に相当する揺れの体験、台風時に想定される風、消火器を使った消火疑似体験、火事の際の煙などを体験しました。参加者からは「地震の揺れは怖かった。家の中で家具が倒れないように見直ししたいと思う。」「水や携帯トイレなど普段から常備しておきたい。」「煙を吸わないためには体勢を低くしないといけないことが分かった。」など感想があり、この学習会が防災を考えるきっかけとなっていました。 熱心に体験に参加するコミュニティの皆さん
難民支援
2024.10.21
カンボジア文化センタークメールサマキ協会への資金援助(日本語教室)
授業風景 今年度、アジア福祉教育財団は難民コミュニティ団体に対する資金援助事業として、(一社)カンボジア文化センタークメールサマキ協会(代表:成瀬可顕氏)が実施する日本語教室事業に助成を決定しました。この事業は日常生活に必要な日本語を学ぶことにより、日本の習慣を理解し地域住民との交流をはかるために、神奈川県愛川町にあるクメールサマキ協会の事務所に設けられた教室にて、毎週日曜日の午後に開催されています。視察した10月13日は連休中にも拘わらず近隣の技能実習生、日本人の配偶者を持つ方、カンボジア難民定住者が呼び寄せた方、クメールサマキ寺院の僧侶の総勢10名が和やかな雰囲気のもと熱心に日本語の基礎を学んでいました。講師によると、この教室は日本語の基礎を学ぶことを目的にしていますが、模擬試験の結果はN4も目指せるほどのレベルに達しているとのことでした。 講師の神山さんによる日本語教室の様子
難民支援
2024.09.19
日本在住ベトナム人協会への資金援助(事業視察報告)
アジア福祉教育財団は、NPO法人日本在住ベトナム人協会(VAJ VIETNAMESE ASSOCIATION IN JAPAN)に対して「日本在住ベトナム人コミュニティの次世代リーダー育成プログラム」と「ベトナム人向け日本語能力試験育成プログラム」の2活動へ資金援助を行っています。 VAJは、1983年に設立され、コミュニティの相互協力の強化、ベトナム民族の文化・言語・伝統の維持発展、日本において善良な生活を行い、諸団体と協力し日本社会の秩序・平和・発展への貢献等を目的に活動しています。近年の日本社会の情勢の変化やベトナム人留学生・技能実習生の来日急増等の影響を受けて、在日ベトナム人コミュニティも大きく変わっており、VAJは、いくつかの課題に直面しています。1)世代間のギャップ2)若者たちのコミュニティ活動への参加意欲の欠如3)急増している留学生・技能実習生にかかわる問題の山積4)VAJの組織能力不足 VAJは、これらの問題を解決するために、若手幹部のリーダーシップ能力、問題解決能力、コミュニケーション能力を高める必要性を感じ、昨年から「次世代リーダー育成コース」を実施しています。昨年のコースを修了した多くの若者が、VAJの活動の企画・実施に加わり、ネットワークの輪も広がるなどの効果がみられたため、今年も引き続き、この活動に対してアジア福祉教育財団が資金援助を行いました。 次世代リーダー育成プログラムはオンラインによる講義6回と合宿セミナーで、内容は以下のとおりです。 【講義】1.自己紹介と現状課題の整理、社会活動と幸せな生活2.日本語の教え方3.有効な時間管理4.日本企業文化・適応して快適に働く方法5.社会活動プロジェクト立案・運営方法6.歴史上の若者の改革者から得られた教訓【合宿セミナー】問題解決、チームビルディング、VAJの今後についてアクションプラン作成・発表 9月14日(土)に、財団スタッフが、「日本在住ベトナム人コキュミニティの次世代リーダー育成プログラム」の講義2を視察しました。若手幹部の約15名が参加し、講師のプロの日本語教師から「日本語の学び方・教え方~JLPT(日本語能力試験)の学習効果を上げるために教師・学習者ができること~」について2時間半のオンライン講義を受けました。講師から学習リソースは何を使っているか質問があり「反復練習のためのQuizletアプリ」や「RIKIシン先生のYouTube」などが挙げられ、講師が使いやすい教材を推薦する場面もありました。また、模試試験を受けるメリットとして、「試験時間の把握ができる」「間違った問題や分からない質問を確認するため」が挙げられたほか、同じ問題を3~4回繰り返すと一層効果があると講師から助言を受けました。この研修を受けたN1やN2の資格をもつ若手幹部が、後輩のベトナム人の日本語力の向上のために、日本語能力試験対策の支援をできるようになることが期待されています。
難民支援
2024.09.09
カンボジア文化センタークメールサマキ協会へ資金援助(労務問題等相談会)
今年度のアジア福祉教育財団の難民コミュニティ団体に対する資金援助事業として、(一社)カンボジア文化センタークメールサマキ協会(代表:成瀬可顕氏)の実施する労務問題等相談会事業に助成を決定しました。この事業は神奈川県愛川町にあるクメールサマキ協会の事務所にて開催され、日本に在住するカンボジア人、技能実習生の方が、日本生活する上での困り事や心配事を母国語で相談し、専門家が通訳を交えて対応します。8月、11月、来年2月の年3回の実施予定で、今回は8月25日の労務問題等相談会を視察しました。会場には愛川町在住者をはじめ栃木、茨城、遠くは大阪より37名の方々が集まり、特定社会保険労務士※の及川氏他4名の社会保険労務士の方々が対応されました。最初に及川氏より3年以内に現行の技能実習制度が廃止され、育成就労制度の創設と特定技能制度の改正が施行されることにについて説明があり、その後悩み事や困っている事など13名から相談を受けました。相談内容は、職場でのいじめやトラブル、低賃金就労、日本語能力検定取得などがあり、当事者は、会社に相談しても対応してくれないので、何処に相談したら良いかわからず精神的に参っている様子で、社労士に具体的な対応策のアドバイスを受けていました。この相談会は同胞が集まり、母国語で安心して相談出来るため、心の支えにもなっています。 ※特定社会保険労務士労使間における労働関係の紛争において、当事者の相談に応じ、紛争解決手続、和解交渉など裁判外紛争解決手続制度に則った代理業務に従事することを認められた社会保険労務士 特定社会保険労務士の及川氏より育成就労制度についてのレクチャーを受ける 会場の様子 カンボジア文化センタークメールサマキ協会のある神奈川県愛川町ってどんな町?愛川町は神奈川県の県央北部に位置し、山々に囲まれ中津川と相模川の清流が流れる豊かな自然に恵まれた地域です。神奈川県愛甲郡愛川町は、神奈川県内陸工業団地が近いこともあり外国人比率の高さで神奈川県トップとなっています。愛川町の人口は3万9570人(2023年4月1日現在)で、そのうち外国人住民が3220人、外国人住民比率8%を占めていて「12人に1人が外国人」です。愛川町には、ペルー、ブラジル、ベトナム、フィリピン、カンボジア、中国etc. の方々が共生しています。愛川町では多文化共生に向けて様々な取り組みを行っているようです。https://www.town.aikawa.kanagawa.jp/https://tinyurl.com/236h2gdb
広報・出版
2024.09.03
ウクライナの補完的保護対象者コース第1期生に聞く
インタビューの様子 8 月29日、補完的保護対象者であるウクライナの方々に、在留資格が特定活動から定住者に変わったことによる生活の変化や思い、日本での生活等についてインタビューをしました。 2022 年2月から開始したロシアによるウクライナへの軍事侵攻により、日本に入国したウクライナ避難民は約2,600人(2024年7月末時点)を数えます。難民認定の制度を補完する目的で、2023 年 12 月から出入国在留管理庁が開始した「補完的保護対象者認定制度」には、多くのウクライナ避難民が申請しました。 その後、2024年4月より認定を受けた人の中から100名を超える人が、当財団難民事業本部(RHQ)が開講した補完的保護対象者のための「定住支援プログラム」に入所しました。 今回、この補完的保護対象者コースを受講する 4 名にインタビューを行い、それぞれの方の思いを伺うことができました。この内容は、2025年2月発行の広報誌「愛」に掲載予定です。
難民支援
2024.08.28
補習教室「楽校」利用者へのインタビュー実施
さぽうと21の教育相談員伊藤悦子さん(写真奥)が児童にインタビューをしました 第三国定住難民の児童、生徒の学力向上を目的に、当財団では、2021年度から(社福)「さぽうと21」が運営する補習教室(「楽校」)への資金援助を行っています。そして、今年度は、「楽校」におけるこれまでの取り組みや課題を中間報告として取りまとめることを予定していることから、補習教室の利用者である児童、生徒や保護者の声を報告書に反映するために、「さぽうと21」の協力を得て、卒業生を含む児童、生徒および保護者に対して、8月3日(土)、9日(金)にインタビューを実施しました。インタビューでは、補習教室を利用しての学習姿勢の変化や、学校や生活での困りごとなどについても話を聞かせてもらいました。今回の報告が第三国定住難民の児童、生徒の学習に関わる課題や必要な支援の明確化に繋がるよう、当財団では報告書の作成に注力していきます。
招聘事業
2024.08.13
第1回及び第2回 「特別招聘」参加者によるJoint Re-unionの開催
2024 年 8月1日、オンライン上にて2023年9月実施の第1回特別招聘と2024年4月実施の第2回特別招聘の参加者が一堂に集い、2025年から始まる「新しい招聘プログラム」に向けて話し合いの場を持ちました。 当日のプログラムは、参加者代表によるプレゼンテーションに続き、ファシリテーターを介して2025年のプログラムのテーマについて各国の参加者との間で意見交換を行いました。2025 年からの 「新しい招聘プログラム」のテーマの候補としては、 ・高齢者が感じる孤独感を解消し、 ・障がいを持つ人々が孤独を感じないように看守り、 ・少子化が進む家庭での子供の孤立を防ぎ、・自然災害への対策と被災地の救援など について、活発なディスカッションがなされました。第1回特別招聘参加者とは2024年の1月に実施したオンラインミーティングから7ケ月振りの再会であり、第2回特別招聘参加者とは4月に実施したため4ケ月振りの再会で、今後もこのネットワークを強化し、定期的に協議の場を持ちつつ「新しい招聘」の在り方を考えていく所存です。
難民支援
2024.05.30
2024年度 第三国定住難民児童・生徒に対する教育支援に関わる資金援助契約書 署名式
5月14日、社会福祉法人さぽうと21(以下「さぽうと21」)髙橋敬子理事長と当財団の藤原正寛理事長は、総額4,701,872円となる2024年度の資金援助契約に署名を行いました。 この事業は、2021年度に始まり、難民の教育支援活動に実績のある「さぽうと21」が、千葉市内に定住した第三国定住難民の児童・生徒を対象に、市内に「補習教室(通称;楽校らっこう)」を開設し、その活動に対して当財団が資金援助をしています。 今年度は、同事業開始当時に最も在籍人数が多かった小学6年生が、中学3年生となるため、彼/彼女らへの高校受験対策などを重点的に行い、また、その他の児童・生徒に対しては、この3年間で定着した学習習慣を活かして、更なる学力向上に繋がるよう、教室担当者やアドバイザーが、保護者らと連携をして活動しています。
難民支援
2024.05.16
2023年度資金援助活動報告
アジア福祉教育財団では2023年度に8団体13事業に対して資金援助を行いました。 どの事業も工夫がされており、今後日本での多文化共生の一助になることを願っています。今回はその活動と活動の立役者を一緒にご紹介していきます。 【2023.6】 援助先:EmPATHy(ユースなんみんプラットフォーム x 難民の背景をもつユース)参加者の声:Mohammed ALMASRIさん援助後の活動の報告です。共同設立したグループ「ジャパンブリッジ」とともに、JICAとUNHCRの協力を得て、展示会と募金活動を企画し、 シリア北西部と日本の石川県で地震の被害を受けた地域のために募金活動を行いました。 また世界中の難民を代表するロボット工学チーム、チーム・ホープも訪問し全日本ロボット相撲大会に出場しました。 2023ATCR(Annual Tripartite Consultations on Resettlement)日本から初めて難民の代表として参加するため開催地であるジュネーブ(スイス) までの渡航費を援助しました。参加後の報告会についてはこちらをご参照ください。 「UNHCR主催の第三国定住に関する年次三者協議(ATCR)」参加報告会【2023.7】 援助先: NPO法人日本在住ベトナム人協会このプログラムの参加者:Khiemさん愛知県春日井市在住しており、自動車工場の生産ラインの設計をする仕事をしながら、夜間プログラムに参加しN1(日本語検定1級)を取得することができました。 それだけではなく嬉しいことに2024年度の講師になることが決まっています。次の世代により多くの合格者を輩出できるように頑張っています。日本語能力試験対策講座として、オンラインにて開催しました。 クラスをN1~N4クラスに分け、ベトナム語を用いて授業を行ったのでベトナム人には授業の理解が深まりました。 講師、生徒共に海外からや地方からの参加がありオンラインの利点を十分に発揮できました。 講師への謝礼、合格者への受験費用の補助として援助を行いました。 援助先:在日カンボジアコミュニティこのプログラムの立案者:石沢司さんと西村オールさんカンボジアの仲間達は新たに前橋市に集えるところができてとても喜んでいる。 文化継承ではカンボジアだけではなくラオスの同級生も一緒に参加しているので地域のコミニティとして喜ばしいことだった。日本に定住しているカンボジア難民等への生活支援、相談対応を行っています。 相談内容はビザや永住権の申請、国際結婚、就職活動などどれも日本で暮らしていく上で生活に密着した内容でした。 自分たちの経験からアドバイスを伝え解決できたことがある一方で、法律などの知識を必要とするため解決に至らない問題もありました。 ただし解決に至らなかった事でも問題を共有していくことはコミュニティを継続していくうえで重要な鍵となりました。 援助項目は相談者、アドバイザーの交通費、資料代として利用されました。【2023.8】 援助先:Harmony Sisters Network(ロヒンギャ難民女性の会)このプログラムの立案者:Khadiza Begumさん ロヒンギャと日本人の子どもたちが文化交流を深めるイベントを成功させることができました。 このイベントでは、相互理解と絆を育む重要な体験を提供しました。さらに、オンライン講演会を通じて、ロヒンギャ女性たちが日本社会と積極的に交流する機会も創出されました。 【在日ロヒンギャの子供と日本の子供の交流 お互いを知ろう】 在日ロヒンギャのこどもたちが自身の文化を紹介し自尊心を向上させ、学びのアウトプットを行う事を目的にイベントを行いました。 東京大学にてキャンパスツアー、将来の夢、イスラム教の礼拝、ヒジャブについて各項目の発表と体験を行いました。 ロヒンギャの親子52名と日本人の親子10名が一緒になって勉強し、お互いの違いを知り理解を深めることができました。 参加したロヒンギャの多くは群馬県に居住しているため、今回は会場までバスを借りて一緒に移動しました。 東京大学で行った事は大学に進学するという目標をリアルに感じたイベントとなりました。 【在日ロヒンギャと日本の大人の交流】日本に住むロヒンギャ民族と日本で生まれ育った者との考え、 慣習の相互理解を促すことを目的にオンラインで2回ワークショップを開催しました。 ワークショップでは11の質問に各自回答し自身の答えと他民族の答えを比較し共通項や相違点を確認しました。 共通項では「人生において愛情が一番大事と考える傾向」「宗教の違いが人間関係を決定するとは考えていない」などがあげられ、 相違点ではロヒンギャの半数が「今一番欲しいもの」の問いに対して「教育機会」と答えていたことが特徴的でした。 この事業にはオンラインの発信する会場および設備の費用として援助いたしました。 【2023.9】 援助先:NPO法人在日カンボジアコミュニティこのプログラムの立案者:八代まりなさん 資金援助を受けてとっても良かったです。 コロナでしばらく活動を控えてましたが、この資金援助をきっかけに活動が再開する事ができました。 宿題教室や、舞踊教室で子供達の、学び場の提供が出来たと同時に新たな挑戦が提供出来た事にとってもよかったです。 また、今回の資金援助を受けて行った活動のおかげで母国の仲間たちにも刺激を与える事ができ、新たにメンバーが増えました。ありがとうございました。 【宿題教室】勉強をしたくても塾に通えないこどもや、学校の勉強が遅れてしまう子供たちを対象に、集まって学ぶ楽しさ、わかる 楽しさが得られ るよう大学生が先生になって算数と国語を中心に学びました。一番の成果は学ぶことを習慣にできたことです。 当財団では今回先生の謝礼、資料などの費用を援助いたしました。 【クメール語、クメール舞踊】日本の学校に通う子供たちは自然と日本語を身に着けていますが、母国に興味を持ち文化の継承となるよう毎週行いました。 クメール語では1~10までの発音と筆記ができるようになり、家庭内では両親とクメール語での会話増えたようです。 舞踊では4曲をマスターし、5回発表する機会を得ました。母国の文化継承では先生への謝金をメインに助成しました。 【社会保険セミナー】日本での年金の取得について2017年に制度が変更になったことに伴い、自分事として考えられるよう社会保険労務士から説明を受けました。 改めて知ることによって、きちんと年金受給に向けて手続きをすることや、滞在資格が永住者なのか帰化しているのかによって違うことも知ることができました。 今回は主に社労士および通訳の方の謝金費用として援助させていただきました。 援助先:NPO法人日本在住ベトナム人協会(VAJ)このプログラムの立案者:橋本ヒューさんVAJの運営は2024年上半期に明らかに改善しました。 4月初旬のイベントでは、主催チームの熱意がかつてないほど高いレベルにあることが示されました。 これは昨年末に修了した「次世代リーダー育成研修」の具体的な成果の一つであると断言できます。 今年の夏、日本全国のベトナム人技能実習生や留学生を対象に、大規模なサマーキャンプを開催する予定で、 「次世代リーダー育成研修」の長期的な有効性を改めて示す機会になります。 いかなる公益団体にとっても、最も重要で持続可能な資源はやはり人材です。 VAJのコアチーム向けの研修コースを後援していただいたFWEAPに改めて感謝いたします。2023年9月から2024年1月までの間に数回に分けて次世代を担うリーダーの育成プログラムを行いました。 外部講師にもお願いし、「災害時の外国人対応」「ストレスの解消と精神の健康」など様々なテーマで講演いただき日本社会への理解、 リーダーとしての役割を研修していきました。研修はオンラインとのハイブリッドでの開催と、 合宿で実際に集まるという相乗効果を活かして次世代とのバトンも確実につなげる工夫がされていました。 後日談としてこのプログラムの参加者から口コミで新しい世代の呼び込みにも成功させているとのことです。 援助先:在日カンボジアコミュニティこのプログラムの立案者:石沢司さんと西村オールさん 神奈川県大磯町と群馬県前橋市の2か所の拠点にて日本で生まれたカンボジアの子供たちに、 カンボジアの言語・音楽を学び自分のルーツを知りアイデンティティにつなげていく活動を行いました。言葉は日常を日本語で過ごしているので、 発音に苦労をしていますが、音楽を実際に行うことと合わせて楽しさを感じているので続けていけています。 この活動に楽器の購入など文化継承につながる費用の援助を行いました。 【2023.11】 援助先:在日ビルマロヒンギャ協会(在日ロヒンギャの協会)このプログラムの立案者:長谷川健一さん全く日本語が使えなかった人たちが少しでも使えるようになって良かったです。【AJALT(国際日本語普及協会)の先生を迎えて11/25から毎週土・日にオンラインで日本語教室を開催しました。 コミュニティの中にいると必要最低限の日本語が使用できれば生活もできますが、 日本で地域の一員と過ごすためにも、改めて基礎である読み方から形容詞や過去形など文法も含めて学び続けました。 今回新たなる団体に援助できたことも喜びでした。 【2023.12】 援助先:Human Welfare Association (バングラデシュのロヒンギャ難民キャンプを支援する団体) このプログラムの立案者:長谷川 留理華さん今までは大学関係者、学生などが、ターゲットでしたが、今回のイベントでお母さん、女性、そして子供をターゲットにできた事がとてもよかったです。 それから日常的に摂る食事を囲みながら話し合えた事がとても良かったです。 食を通じてのロヒンギャ民族との相互理解セミナーと題して、12月と2月の2回親子が参加してロヒンギャ料理を一緒に作り、 無国籍のこと、ロヒンギャを始め難民のことを知るために主に小学生のこどもたちを中心に集まりました。 詳細については→ 親子ロヒンギャ料理教室&絵本の読み聞かせ 【2024.3】 援助先:NPO法人PEACE(在日ミャンマー及び少数民族を支援する団体) このプログラムの立案者:宗田さん、マリップセンブさん(左から)「難民の企業支援」をキーワードにPEACEのメンバーがアメリカで行われている企業のノウハウを探りに旅をし、 帰国後はオンラインで報告会を行いました。アメリカと日本では環境が違うこともありますが、「地域社会」のつながりが大事であることを再認識しました。 日本で定住している仲間が将来に希望を持ち、起業のきっかけになっていくことを願うのと、 今後はアメリカでの視察をしてきたことを元にコミュニティの相談役として活躍されていくことを願っています。 今回は往復の航空券代を助成させていただきました。
招聘事業
2024.05.13
第2回特別招聘プログラムの実施
4月22日~同月25日まで、インドネシア、マレーシア、ラオス、台湾の3か国 1地域から各2名を招聘し、昨年9月に続き、2回目の特別招聘プログラムを実施しました。 この特別招聘では、従来のプログラムとは内容を大きく変え、財団側からは「アジア諸国が今後向き合うこととなる課題」を取り上げたセミナーを行い、各国代表からは「現下の課題」を取り上げたCountry Reportの発表がなされました。 セミナーでは各国に共有できるような問題として「世界とアジアの人口推移」、「Infection and Injustice(感染症とその対応と課題)」、「日本の社会保障」などについて、各分野の専門家によるプレゼンテーションとディスカッションが行われました。 また各国のCountry Reportでは、「Towards a Stronger Social Protection System (Indonesia)」、「Social Protection in Malaysia」、「Situation of Social Work in Lao PDR」、「The Development of Policies and Services for People with Disabilities in Taiwan」 と題し、各国ならではの興味深い課題が発表され、後に活発な意見交換がなされました。 施設見学として、羽田イノベーションシティにある「藤田医科大学東京 先端医療研究センター」を訪問しました。ここではセンターと企業とが共同研究する最新鋭の機器や、精密健診、先端医療、活動長寿医療、先端リハビリテーションなどの現場を見学しました。 特別招聘プログラムでの成果をもとに、2025年中の開催を目指すの通常招聘プログラムに向けて招聘者とオンライン・ミーティングを実施し、研修テーマを策定していくことを予定しています。
難民支援
2024.05.13
カンボジアのお正月の祝賀行事
4月14日、カンボジアのクメール正月のお祝いにあたり、2つの在日カンボジアコミュニティが主催するお正月行事に参加してきました。 まず一般社団法人カンボジア文化センタークメールサマキ協会によるお正月行事が神奈川県愛甲郡愛川町半原にある、ワットクメールサマキ(カンボジア寺院)およびクメール文化センターにて行われました。この施設は2019年に竣工し、次世代在日カンボジア人のために文化や仏教を継承することなどを目的とした活動を行っています。 当日は、カンボジアの伝統衣装を身にまとった100人近い人々が自家製のお正月料理を持って次々に寺院に集まってきました。電飾等で色とりどりに装飾された祭壇の脇では、カンボジア本国から招聘された僧侶が仏教の行事を執り行い、カンボジアコミュニティの人々が熱心に僧侶の周りを囲んでいました。この場所には技能実習生も多く来ていて、カンボジアをルーツに持つ人たちにとって「心のよりどころになっている」と聞きました。 次に連合在日カンボジアコミュニティによるお正月行事が神奈川県相模原市のけやき会館にて行われました。こちらもクメールサマキ協会と同様にカンボジア本国からお迎えした僧侶を囲み、近隣から集まった人々が熱心に耳を傾けていました。 代表の方による挨拶の後、ステージパフォーマンスとして、子供たちによるカンボジア伝統の踊り、カンボジアの歌謡曲の披露、伝統衣装のファッションショーなど、大変にぎやかで、お正月にふさわしい行事でした。 アジア福祉教育財団は、このような伝統文化行事が世代を超えて長く祝われて、カンボジアの方々の幸せを支える存在であり続けてほしいと思います。
難民支援
2024.04.30
ラオスのお正月(ピーマイラオ)の祝賀行事
4月21日、在日本ラオス協会主催のお正月(ピーマイラオ)を祝う行事が神奈川県愛川町のラオス文化センターで開催されました。 会場となった文化センターは、2003年に設立され、昨年2023年には設立20周年記念行事も行われました。この文化センターには、在日ラオス人有志が製作したラオスの象徴とも言えるタートルアン仏塔があり、ラオス本国から招聘された僧侶が仏教の行事を執り行っています。 当日は、大勢の在日ラオス人が神奈川県内や近県からもここ文化センターに駆け付けました。主賓のフォーンサムット アンラワン駐日ラオス人民民主共和国全権大使からは、「来年2025年は、ラオスと日本の外交関係樹立70周年を迎える。両国間の友好関係を更に発展させていきたい。」と挨拶がありました。その後、健康と繁栄を祈る儀式(バーシー)が行われました。ラオスの人は、「魂が身体と結びついている」のが健康な状態であり、魂と身体の結びつきが弱くなると病気になると考えます。この儀式の中で、綿の糸を手首に巻く「マット・ケーン」をして、魂と身体の結びつきを強め、健康と繁栄を祈りました。また、民族衣装に身を包んだ子どもたちの舞踊や「ラムヴォン」と呼ばれる輪になって踊る伝統舞踊には、ラオス人に混じって日本人も参加していました。ラオスの人々は、45年前に難民として日本に定住を始めました。時は流れ、今は3世代のラオスの人々が集まるラオス文化センターは心のよりどころとなっています。 アジア福祉教育財団は、この文化センターがこれからも長く存続し、ラオスの方々の幸せを支えてくれる存在であり続けることを願っています。
難民支援
2024.04.22
2024年 ベトナム建国記念日の祝賀交流会へ
4月13日、NPO法人 日本在住ベトナム人協会(VAJ)は、市ヶ谷にあるJICA地球ひろばにて、ベトナム建国記念日(注参照)祝賀交流会を開催し、当財団より安細事務局長が出席しました。祝賀会では、雄王記念碑への献花と礼拝から始まり、若手会員からなる歌やバンドの演奏、第一世代、次世代の参加者ら全員による合唱(「ひとつに繋がろう」という意味のベトナム語の歌で、かつてベトナムが南北に分離していた当時から国内各地で歌われていたとのこと)が行われました。その様子は、今からほぼ半世紀前に始まったベトナム難民の日本定住に端を発したコミュニティ活動が、第一世代から次世代へと“広がり”、“繋がった”ことを名実ともに表していると感じさせるものでした。 今後、VAJは、次世代の人々に運営をバトンタッチし、ニューカマーの若者たちにも安心して協会活動に参加してもらえるような抜本的改革を行っていくそうです。 (注)ベトナムの旧暦3月10日は「雄(フン)王の命日(Ngay Gio to Hung Vuong)」と言われ、ベトナムの数少ない祝日の1つで、かつ唯一「文化的」な意味を持つ記念日となっている。フン王はベトナム史上初の国家とされるバンラン国の18代にわたる歴代王の総称。
広報・出版
2024.02.26
広報誌「愛」第47号の発刊
画面をクリックしていただくと電子版を御覧頂けます。 今年度(2023年度)の広報誌「愛」第47号を発刊いたしました。 世界に難民、避難民が急激に増えていく現状の中、本誌の巻頭では、今から約50年前、日本での難民受入れと支援が始まり、1979年より、当財団がその定住のための事業を開始した経緯について振り返りました。また、当初から各地で難民受け入れに携わってきた自治体のひとつである千葉市の神谷俊一市長による特別寄稿を掲載しています。当財団の事業報告では、昨年(2023年)で第44回目を迎えた「日本定住難民とのつどい」、新しい形でのアジア諸国の福祉関係者との交流の在り方を模索するための「特別招聘事業」、そして、政府から委託を受けて傘下の難民事業本部(RHQ)が実施する条約難民、第三国定住難民、難民認定申請者の支援事業をはじめ、昨年12月に導入された補完的保護対象者の申請者に対する保護事業などの概要を紹介しています。どうぞご一読ください。 また、当財団では、皆様のご要望を紙面作りに反映して参りますので、ご意見等がございましたら以下の広報誌担当までお寄せ願います。 e-mail: info@fweap.or.jp FAX:03-3449-0262